ボクシング元世界ヘビー級王者マイク・タイソン(54)が15年ぶりにリング復帰する。28日(日本時間29日)に米ロサンゼルスで、2年前に引退した元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.(51=ともに米国)とエキシビション8回戦で拳を交える。27日(同28日)には同地で前日計量に臨んだ。公式戦ではないが、レフェリーが入り、採点で勝敗が決まる。最低報酬だけで2人合わせて計20億円とされる注目対決となる。

   ◇   ◇   ◇

15年ぶりのリングを控えたタイソンの表情は「無」に近かった。18年以来のリングとなるジョーンズJr.と前日計量に登場。過去最重量の210ポンド(約95・25キロ)だった元4階級制覇王者に対し、タイソンは過去2番目の軽さとなる220・4ポンド(約99・97キロ)をマーク。アクリル板を介し、フェースオフに臨むと21秒間、1度も表情を変えずにジョーンズJr.を凝視した。

計量前の会見で、タイソンは“真剣勝負”の殴り合いを予告した。1回2分ながらもヘッドギアはなし、レフェリー、WBCによるリモート採点で勝敗も決まる。「ゴングが鳴ったら、すぐに彼のところへいき、何が起こるかを見る。それは面白いはず。私はファイター、彼もファイター。そのままパンチを打つつもり」と不敵な笑み。ジョーンズJr.が強敵であることを素直に認め「うまくたたけるのか、それは分からない。多分、簡単にやれる方法は分からない」と警戒した。

米英メディアでは両者の最低報酬が日本円で約10億円ずつと報じられた。PPV収益も好調とされ、日本円で各18億円のボーナスも手にするとも伝えられた。2人合わせて「50億円マッチ」にもなりそうなレジェンド対決。タイソンの往年ファイトは復活するのか。