元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(あびこ・たかまさ、45)が現役プロレスラーで元RISEランキング2位の前口大尊(37=飯伏プロレス研究所)とオープンフィンガーグローブでの3分3Rキックボクシングルールで対戦し、2回途中に右肩を痛めるアクシデントでTKO負けを喫した。
開始直後から飛び膝蹴りを狙うなど気合をみせて始まったが、1回途中に前口の左フックがこめかみ付近にヒットし、ダウンを奪われる。
その後は徐々に巻き返し、2回は積極的なパンチと膝蹴りで逆襲。流れが傾きかけていたが、互いにもつれて安彦が倒れ込んだ際に右肩を負傷。肩を押さえながら苦悶(くもん)の表情を浮かべたが「まだいけるって。(肩を)戻したらいけるでしょ」とアピール。協議の結果、そのまま試合続行不可能となり、前口のTKO勝ちとなった。
安彦はまさかの結末にマット上で涙。マイクを持った前口も渋い表情で「安彦さんありがとうございました」と一礼。「プロレスラー強いやろって言いたかったんですけど、こんな勝ち方で申し訳ありません。もっと強い選手もっともっといるので、次回連れてくるので、RISEメンバーとプロレスラーで戦いたいと思います。どうですかね。ただ言ってみただけなんですけど」と語った。
最後は「安彦さんちょっと待ってください」とリングを去ろうとしていた安彦に再び声をかけ「ありがとうございました。こんな形ですみませんでした。ずっと応援しているので」と語りかけていた。
安彦は格闘家転身直後から元K-1王者、小比類巻貴之氏のジムに所属して指導を受けていたが、9月末で退会。11日にYS横浜が発足を発表したキックボクシングチーム所属となり、今回が節目の格闘家10戦目だったが、勝利で飾ることはかなわなかった。
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◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。22年2月16日にRISEでプロデビュー。プロ通算2勝1分け2敗。175センチ

