統一王者井上尚弥(31=大橋)が防衛(WBAスーパー、IBF3度目、WBC、WBO4度目)に成功した。WBO世界同級11位金芸俊(キム・イェジュン、32=韓国)の挑戦を受け、右ストレートで4回2分25秒KOで勝利。歴代単独2位となる4団体統一王者としての3度目防衛成功となった。約4年ぶりとなる米再上陸、高額報酬が期待できるサウジアラビアなど海外マッチに向け、はずみをつける25年初戦の快勝劇となった。
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メイン激突した井上と金には「縁」がある。グッドマンのリザーブとして契約した金の写真を見た瞬間、大橋会長の脳裏に約10年前、自ら手掛けた日韓戦の記憶がよみがえった。日本プロボクシング協会の会長として、14年11月にソウルで行われた日韓戦に金が出場していたことを思い出した。同会長は「私がマッチメークした試合の選手だと。RK蒲田ジムの高林(良幸)選手とメインで対戦し、勝利したのが金選手でした」と振り返る。
現役時代に獲得したWBCとWBAのミニマム級王座はいずれも韓国人王者から獲得した同会長は韓国と定期的な交流を続けてきた。「興行延期、挑戦者変更の大変な時に井上が日韓戦に臨む。その挑戦者が私がマッチメークした試合に勝った金選手。本当に運命だよね」と強調した。井上-金戦は06年1月のWBC世界フェザー級タイトル戦(池仁珍-越本隆志戦)以来、19年ぶりの国内開催の日韓世界戦。大橋会長は「80~90年代の韓国勢の闘争心や戦う魂はすさまじかった。日本人は誰も勝てなかった。ハングリーな金選手には、その片りんがある」と久しぶりの日韓世界戦開催に感慨深げだった。

