プロボクシング元世界3階級制覇王者ジョンリール・カシメロ(36=フィリピン)が約1年ぶりのリング復帰を果たす。10月25日、キルギス共和国のビシュケク・アリーナで日本フェザー級7位亀田京之介(26=MR)と58・0キロ契約体重10回戦に臨むと19日、発表された。元世界3階級制覇王者亀田興毅氏が手がける「SAIKOU×LUSH」のキルギス2DAYS興行の第1日に参戦する。昨年10月、横浜武道館で行われたサウル・サンチェス(米国)戦の前日計量で体重超過。日本ボクシングコミッションから1年間、日本での試合出場停止処分を受けていた。

これまで日本以外でのリングならば試合出場可能だった。同カード発表会見に出席したカシメロは約1年ぶりのリングとなった理由について「プロモーターを探していた。練習はさぼっていない。しっかりとやっている」と説明し、キルギス興行に向けて日本で調整することも明かした。

20年4月に1度対戦が決まりながらコロナ禍で中止となった井上戦の実現に向け、カシメロはあの手この手で対戦をアピールしてきた。しかし、この日は「もう井上選手に興味がない。昔はずっと言ってきたが、試合が実現されてこなかった。世界王者に返り咲いてから、また言おうと思っている」と現在の心境を明かした。

世界4階級制覇を狙うために亀田氏のプローモーション傘下と契約した。主戦場はスーパーバンタム級に設定しており、現時点では目標達成には同階級に君臨する井上への挑戦が不可欠だ。カシメロは「良いアピールして、1回KO、2回KOで勝てば井上選手も興味を持ってくれるかな」とポツリ。“興味がない”と言いつつ未練タラタラだ。

井上は12月27日、サウジアラビア・リヤドでWBC世界同級1位アラン・ピカソ(25=メキシコ)との防衛戦に臨むと発表された。カシメロは「井上選手にとってピカソ戦はイージーファイトだろう。(9月14日の)アフマダリエフ戦は苦労していたね。俺だったら簡単な相手だけど。早いラウンドでKOするだろう」と予想した。また26年5月には東京ドームで井上尚弥-中谷潤人戦という注目の日本人対決が計画。当面、カシメロが割っているタイミングはなさそうだ。

カシメロは「井上-中谷戦は良い試合になるだろう。どちらかがKOして勝つ」と予想。勝者がどちらになるかについては、明確に答えず。不敵な笑みを浮かべながら「勝者はジョンリール・カシメロ」とジョークを飛ばした。18日にスーパーバンタム級に転向した中谷もターゲットに入っているとし「井上選手も中谷選手もターゲット、誰でもそうだ」と強調した。

昨年末、カシメロが現役引退したとの一部報道があった。その後、否定&訂正される報道がなかったが、カシメロは「あれはウソ。多分、フェイクニュースがたくさん流れているので信じない方がいい。自分はフィリピンのナンバーワンボクサーなので引退することはない」とキッパリを言い切った。

年齢的な衰えを指摘されると「年齢は弱点じゃない。この先も進化を続ける。フィリピンでは井上-カシメロ戦をやれ、とずっと言われている。その試合を実現するために頑張る」と説明。最後には井上に“興味がない”という発言を事実上、撤回するような姿勢に変わった。挑発的態度、体重超過と問題ばかり起こしてきたカシメロは井上戦実現の最後の希望を胸に秘め、再起を図る。