「逆輸入ボクサー」が母国で初黒星を喫した。米ロサンゼルスを拠点とするIBF世界バンタム級5位秋次克真(28)が、プロ15戦目にして日本に初めて凱旋(がいせん)。同級の元世界ランカー、ホセ・カルデロン(22=メキシコ)と対戦したが、終盤に失速。判定0-2(95-95、94-96、94-96)で敗れた。秋次の戦績は、14勝(4KO)1敗となった。
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秋次は、立ち上がりから積極的に前へ出て、左ボディーストレートを中心にカルデロンにダメージを与えていった。2回にも大きな左フックを当てて試合を優位に進めたが、4回終了間際に相手の左フックを被弾して足が止まった。
5回以降は徐々にペースが落ち、カルデロンの右ストレートを浴びる場面も増えていった。7回以降は有効打で上回られ、後半はジャッジに良い印象を与えるような攻勢の場面をつくることはできなかった。秋次は「正直、自分のパフォーマンスにがっかりしてます」と肩を落とした。
体験したことのない大声援に「あがっていた」という。「中盤からちょっと体が重くて手が出なくなってきて。足も重くて『やばいな』って思ってたんですけど。徐々に削っていくプランだったんですけど、その途中で体が動かなくなってしまって」と敗因を分析した。
23年6月に結婚したという6歳年上のアシュリー夫人(34)を帯同し、父寛さん、母照美、1歳上の兄亮河さんは初観戦。家族に勝利をプレゼントすることはできなかった。それでも「8年もかかって家族の前で試合できたことは、勝てなかったですけど、僕の生きざまは見せられたかな」と口にした。
7歳で父の知り合いのボクシングジムで競技を始めた。大阪の名門・興国高進学も2年で中退。17歳で3カ月間、渡米を体験した後、1年半ほど資金をためて19歳で再び米国に渡った。18年12月に4回判定勝ちでプロデビュー。14戦全勝で日本に戻ってきた。初黒星を喫したが、今後も米国を拠点に活動していく方針で、再び実績を積み上げて、次の機会を待つ。「ちょっと自分のボクシングを見つめ直して、調整から考え直したいです」と今後を見据えていた。
◆秋次克真(あきつぎ・かつま)1997年(平9)11月8日、和歌山市生まれ。父寛さんの勧めで7歳からボクシングジムで競技を開始。大阪の名門・興国高ボクシング部に入るも補欠のまま退部&中退。19歳で正式渡米し、ロサンゼルスを拠点に18年12月、4回判定勝ちでプロデビュー。好きな選手は元3団体統一ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)。家族は3年前に結婚した6歳上のアシュリー夫人(34)。趣味はボウリング。身長168センチに左ボクサーファイター。血液型はA。

