貴乃花親方(45=元横綱)の審判部再デビューは、明日4月1日に三重・伊勢市で行われる伊勢神宮奉納大相撲となることが30日、分かった。関係者が明かしたもので、明日から始まる春巡業に審判部の一員として同行。関係者は「基本的には巡業の最後まで同行する予定」と、途中3日間の移動日を除いて24日間、巡業参加力士の稽古指導や取組の勝負審判を務める。

 貴乃花親方は28日に役員待遇委員から降格し、審判部への配属が決まった。春巡業は伊勢ケ浜一門以外の5つの一門から1人ずつ、審判として同行することになっており、当初、貴乃花一門は千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)の予定だった。だが千賀ノ浦親方も28日に審判から監察へと職務が変更となり、急きょ、巡業同行が決まった。審判部からは他に片男波親方(元関脇玉春日)、千田川親方(元小結闘牙)、浦風親方(元前頭敷島)、竹縄親方(元関脇栃乃洋)が同行する。

 貴乃花親方は、審判部には引退から1年後の04年、審判部長として10年と2度配属されている。29日に親方衆で一番下の階級の年寄へ、今年1月4日に解任されるまで務めた理事から5階級降格。それでも審判部への3度目の異動には「また新たな気持ちで職責に向かいたい」と話していた。自らを「一兵卒」という貴乃花親方が再出発を切る。