日本相撲協会は29日、大相撲九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。2場所連続小結となった貴景勝(22)が、消滅した貴乃花部屋から転属となった、福岡・篠栗町の千賀ノ浦部屋で記者会見を行った。

貴景勝は、新しい転属先となった千賀ノ浦部屋で、新しく師匠となる千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)とともに会見。「千賀ノ浦部屋の力士として頑張るだけです。マイナスに考えることは1つもない。新しい環境で頑張るのはプラスになる」と前向きだった。

千賀ノ浦親方も、今回の転属について前向きな姿勢を見せた。これまで部屋の関取は平幕の隆の勝だけだったが、旧貴乃花部屋から小結貴景勝、平幕の貴ノ岩、十両貴源治の3関取が加わった。「前までは部屋の関取は1人で隆の勝は主に出稽古だった。今回3人増えたので申し分ない稽古ができる」と稽古相手に困ることはなさそうだ。

元貴乃花親方(元横綱)の日本相撲協会の退職が10月1日付で決まり、旧貴乃花部屋の力士らの千賀ノ浦部屋への所属先変更願も同日に受理された。都内にあった旧貴乃花部屋の千賀ノ浦部屋への引っ越し作業は2日に行われたが、3日から始まる秋巡業に参加する貴景勝は引っ越し作業に参加せず。都内で始まった秋巡業は1度も帰京することなく各地を転々とし、28日に福岡入りした。そのため貴景勝の千賀ノ浦部屋での稽古や生活は、今場所からとなる。

早速、30日から部屋での本格的な稽古が始まる。貴景勝は「もう迷うことはないし千賀ノ浦親方のもとで頑張っていくと腹の中で決めている」と視線を真っすぐに語った。千賀ノ浦親方も「全員集まっての稽古は明日から。どういう流れになるか分からないけどバンバンやっていきたいと思います」と笑顔。新千賀ノ浦部屋が、いよいよ始動する。