大相撲の大栄翔(26=追手風)が念願の新三役昇進を果たした。日本相撲協会は24日、来年1月の初場所(12日初日、東京・両国国技館)の番付を発表し、大栄翔が新小結に昇進。

この日、埼玉・草加市の部屋で会見を行った大栄翔は「自分の中で今年の目標だったのでうれしい」と、感慨深く話した。

新入幕は15年秋場所で、幕内所要23場所での出世となった。三役昇進スピードは小結阿炎や北勝富士、御嶽海ら同年代の力士に後れを取っていただけに「近い年(の力士)が多いので悔しさもあった。負けたくない気持ちがあった」と話す。同年代の力士の中でも、埼玉栄高の3学年後輩で仲もいい大関貴景勝を意識しているという。「意識している。相撲も同じ突き、押しで高校も一緒。巡業でもたまに相撲の話をするし、いろいろ勉強になることがある」。ライバルの活躍を刺激に飛躍した。

11月の九州場所では優勝した横綱に唯一土をつけるなど、東前頭筆頭で勝ち越して殊勲賞を受賞。「場所を重ねるごとに自分の中で力がついていると実感できる相撲もあった。結果もついてきて良かった」と胸を張った。

今年の目標として「新三役」「初金星」「初三賞」の3つを掲げていたが、全て達成した。「今年1年で全部かなってうれしい。言ったからには達成しないといけないと思っていた」。来年20年はさらに上の番付を目指す。「部屋の関取が多い(7人)ので、いい稽古をしてもっと番付を上げられればいい」と話した。