大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の新番付が8月31日に発表され、新入幕を果たした西前頭16枚目の豊昇龍(21=立浪)が、リモートでの会見に臨んだ。

先場所は2桁10勝をあげ、十両を4場所で卒業となった。「上がれないかと思っていたが、上がれてよかった。入門した時から幕内の土俵で相撲をとりたいと思っていた」。おじの元横綱朝青龍は十両を2場所で通過。「新十両で負け越した時(7勝8敗)はそんなに早く上がれないかと。来年ぐらいに上がれればと思っていた」と明かした。

朝青龍氏には、師匠の立浪親方(元小結旭豊)がメールで連絡したという。「『幕内に上がりましたよ』と連絡入れたら『おめでとう』と。そのぐらいですよ」と立浪親方。十両昇進時はほめられたという豊昇龍だが「おじさんはまだまだ怖いです」と苦笑いした。

師匠が「常におじさんの影を追ってるんで」と話した通り、幕内の土俵ではより比較、注目度が高まってくる。「子どものころ、テレビで(取組を)見てすごいと思っていた。そのおじさんがほめてくれるようにならないと」。

新入幕の目標を「2桁で三賞」と明確に掲げた。そのために立ち合いを磨くという。「スピードのある立ち合いをしたい。まだまだ遅い」。立浪親方は「もっと鍛えないと。筋力をつけて、体重もほしい。最終的には150キロぐらい」と注文をつけた。

幕内優勝25回のおじの背中を追いかける戦いの始まりとなる。「お相撲さんになる前から(朝青龍の)動画はよく見ていた。わくわくして体が熱くなった。それぐらいになりたい、その気持ちがあったから、自分はここにいると思う」。幕内の土俵に新たな「個性派」が加わる。