弓取りを務める西幕下8枚目の将豊竜(24=時津風)が朝興貴を押し出して6連勝。幕下15枚目内で7戦全勝は内規で十両昇進となるため、新十両に王手をかけた。

身長170センチで体重110キロ台の小柄な体を土俵上で目いっぱい躍動させた。「今場所は立ち合いの圧が伝わっている。押されて怖いところもあったが、立ち合いから攻めることができた」と会心の相撲を振り返った。

自己最高位で6連勝。一気に関取の夢に王手をかけ、「緊張感しかない。昨日も1日中、考えすぎてましたが、場所に来てまわしを着けたら何ともない。そこまでがきついです」。

秋田県横手市出身。19年の春巡業から弓取りを務める。角界には「弓取り式をやる力士は出世しない」というジンクスもある。大きな希望と重圧がかかる最後の7番相撲へ、「意識しないのは無理かもしれないが、自分の相撲を取りきるだけです」と気合を入れた。