日本相撲協会は21日、大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表した。名古屋場所は2年ぶりの開催で、地方場所は昨年3月の春場所(大阪)以来の本場所となる。

横綱は、今場所も一人横綱の白鵬(36=宮城野)が東に就いた。3月の春場所2日目以来、111日ぶりの本土俵でどんな相撲を取るか。師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)によれば進退のかかる場所となるだけに大いに注目される。

大関は、先場所に続き4大関がそろった。先場所優勝で、今場所は綱とりのかかる照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が東、優勝同点の貴景勝(24=常盤山)は西に就いた。先場所、かど番を脱出した正代(29=時津風)が東の序列2番目に、新型コロナウイルスの感染対策ガイドラインに違反し、出場停止6場所の最初の場所になる朝乃山(27=高砂)は、西の同2番目に位置する。

三役陣は4人。先場所に続く東関脇の高安(30=田子ノ浦)は、三役で2場所連続2ケタ10勝を挙げており、好成績を収めれば19年九州場所以来の大関復帰の可能性が高まる。西は御嶽海(28=出羽海)が4場所ぶりの関脇復帰(三役は7場所連続)。関脇在位15場所は昭和以降、名寄岩、貴闘力、豪栄道に並ぶ8位(1位は琴光喜の22場所)。三役在位25場所は昭和以降、栃煌山に並ぶ10位の記録(1位は琴錦の34場所)となった。

東西の小結は、ともに新三役のフレッシュな顔触れとなった。東は小兵ながら正統派の押し相撲で急成長の若隆景(26=荒汐)で、荒汐部屋からは、前の師匠(元小結大豊)が02年6月1日に部屋を創設してから初めての新小結。福島県からは01年秋場所の玉乃島以来、戦後5人目の新小結で、東洋大からは16年九州場所の御嶽海以来3人目、学生相撲出身では19年九州場所の朝乃山以来、48人目となった。西は明生(25=立浪)で、立浪部屋からは現師匠(元小結旭豊)が99年2月22日に部屋を継承してからは初めての小結誕生。立浪部屋としては94年初場所の智乃花以来で、鹿児島からは14年夏場所の千代鳳以来、戦後9人目の新小結となった。なお新三役は、昨年11月場所の隆の勝以来で、同一場所で新三役2人が出るのは19年名古屋場所の阿炎、竜電以来2年ぶりとなった。

大相撲名古屋場所は、7月2日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。4日の初日を迎える。