昭和以降最速の所要1場所で新十両に昇進した西14枚目落合(19=宮城野)が栃武蔵を寄り切り、5連勝で6勝1敗とした。

しかし、取組後に異変。左肘を押さえるしぐさを見せ、勝ち名乗りの際も左肘は曲げたまま固定していた。ただ落合は「あまり分からないですけど大丈夫です」と“異変”を否定した。

そして自身の相撲内容には不満を示した。「前に出たことはよかったが、差したのはよくなかった。前みつを取りたかったが、差してしまったんで」と振り返る。差してしまったことで肘への影響もあった。まだ2場所目、19歳ながらその取り組み、意識は熟成されている。

1月の初場所で幕下15枚目格付け出しデビューし、7戦全勝で幕下優勝。今場所は2日目に同じ新十両の玉正鳳戦こそ敗れたが、速さとうまさを兼ね備え、好内容の取組も多い。朝乃山、逸ノ城という幕内優勝経験者らとともに、先頭争いに加わっている。

前日17日の6日目は、自身の取組後、部屋の兄弟子で東前頭15枚目の北青鵬の付け人を務めた。デビュー2場所目にして、15日間連続で本場所に臨むことになり、心身の疲弊も重なることは想像に難くない。それでも落合は「昨日も言いましたが自分の取組と仕事は、割り切ってあるので、何も影響はないです」ときっぱり言った。

折り返しの8日目を迎えるが、「体の疲れもないし精神的にもリラックスできている」。ざんばらとも言えない短髪の関取が、どこまで星を伸ばすのか。注目度は高まっていく。