大相撲の小結琴ノ若(25=佐渡ケ嶽)が、夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)に向けて強気な言葉で自らを鼓舞した。24日、千葉・松戸市内の部屋で稽古し、若い衆を相手に15番ほど相撲を取り調整した。三役として2場所連続勝ち越して次期大関候補に推す声が高まる。現在の心境を問われ、番付が近いライバルたちを念頭に「突き抜けるぐらいの気持ちじゃないといけない」と話した。

琴ノ若は「この地位で取っている以上、常に上を目指していかないといけない」。春場所を制して来場所が大関とりとなる霧馬山、関脇の豊昇龍、埼玉栄高の先輩の大栄翔など次期大関候補のライバルたち。「すごいと思いますけど、認めてしまったら負けかな」と対抗心を燃やし、続けて「負けん気を出さないと、つかめるものもつかめない」と力強く言った。

新三役で迎えた初場所は8勝、春場所は9勝。小結として2場所連続で勝ち越しているが、満足はない。むしろ、2桁白星も見えていた先場所は13日目から3連敗を喫し「もったいなかったですよね」。この悔しさをバネに、三役として3場所目となる夏場所へ着々と準備する。【平山連】