大関貴景勝(27=常盤山)が、5連勝で優勝争いのトップに並んだ。取組前まで単独トップだった前頭熱海富士との直接対決に勝ち、2桁白星到達の10勝3敗。

残る2日間、4敗勢も含めた大混戦を制し、4度目の優勝を目指す。14日目は新大関の豊昇龍戦。千秋楽も、大関霧島を最有力候補に、いずれにしても難敵との対戦が予想される。

前日13日目は、腰の重い関脇琴ノ若を力強く押し出した。「その一番をいい形で集中していければ、つながっていける」。毎日準備を欠かさず、1番に集中。その積み重ねが、5連勝につながり、優勝を占うこの日の直接対決の白星につながった。

トップに並んだことで、幕内2場所目の熱海富士に比べて、優勝を3度経験している、貴景勝の豊富な経験が生かされる展開となった。この日の朝稽古後、師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は、優勝に向けた準備を進めているか問われると「それなりに、ね。まあ、今日(13日目)の相撲を見てから」と、笑顔を見せながら、4度目の優勝への期待を隠さなかった。優勝を期待するムードも高まってきた。