大関経験者で大けがから復帰した、西三段目21枚目の朝乃山(31=高砂)が、無傷の5連勝とした。幕内経験者で西12枚目の矢後(30=押尾川)を寄り切った。右四つに組んで、力強く前に進んだ。「よく踏み込めて、足が前に出たのが良かった」とうなずいた。

矢後とは19年に幕内で2度対戦し、いずれも勝っていた。「大学のときから知っている相手」と6年ぶりの顔合わせで完勝。その矢後も手術を乗り越え、復帰した先場所で序二段優勝を果たしていた。元大関は「お互いに膝が悪い中で、本土俵で取れたことはうれしいし感慨深い」とかみしめた。

午後1時前後の取組にも、観客席からは毎回熱い声援と拍手が響く。「半年ぶりの本土俵。緊張感がある中で声援をいただき後押しになる。喜びと感謝の気持ちを忘れずにやりたい」と実感をこめる。

後半に入ったが体力面は「問題ない。睡眠もしっかり取れている」と充実した口ぶり。午後11時台には就寝し、翌朝の稽古に臨んでいる。

朝乃山は東前頭12枚目だった昨年7月の名古屋場所4日目、左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの重傷を負った。直前の昨年夏場所では右膝を痛めて全休しており、先場所まで5場所連続で休場していた。今場所は初日の一番相撲から白星を並べ、前日8日目の4番相撲で1年ぶりの勝ち越しを決めていた。【奥岡幹浩】