大相撲の横綱豊昇龍(26=立浪)が13日、盛岡市で行われた巡業の朝稽古で9戦全勝と、復調をアピールした。ともに来場所の幕内復帰が濃厚な湘南乃海と5番、竜電と4番と十両2人を指名。連続で9番取り、鋭い出足から寄り立てたり、竜電をつり落としたりと、早さと力強さを兼ねた取り口を披露した。
7月の名古屋場所は左足親指を痛めて5日目から休場し、今回の夏巡業も「左拇趾(ぼし)脱臼骨折」の診断書を提出し、初日から3会場を休場していた。この日の稽古でもテーピングを施していた患部は「だいぶ良くなってきた。もうちょい、だな。まだ本調子じゃない」と、復調を感じつつ、完全復活には至っていないとの実感を話した。「稽古すればするほど、戻って来ると思う」と、横綱として初優勝を目指す秋場所(9月14日初日、東京・両国国技館)を見据えた。
今回の巡業では、付け人として巡業に同行している式秀部屋の序二段豪鬼神に“極秘レシピ”を伝え、特製スープを作ってもらって連日、栄養補給している。巡業の昼食は連日弁当とあって「やっぱり温かいものを食べたいじゃん」と、火を使わずに温めることができるコンロや小ぶりな鍋を持参。自ら調達した食材で作る、麺や肉、野菜などが入ったスープ。「この肉が、日本では売ってない肉。何の肉? 何の肉なのかな」。いわばカップヌードルの「謎肉」のように、日常的に食べていても、何だか把握していない肉などが入った、母国モンゴルから取り寄せた食材を駆使したスープだ。
ただ、この日は“専属料理人”に指名された豪鬼神が、温めすぎて水分が、ほぼ蒸発してしまっていた。豊昇龍も「えっ!? スープなのに、スープが全然ないじゃん」と、思わず笑うしかないミス。そう言われた直後から、それまで座っていた豪鬼神は、申し訳なさそうに姿勢を正して立っていた。大量に水分を吸ってしまったと思われる、細麺うどんのような麺は、見るからにのびていた。それでも豊昇龍は「まあ、いいか」と、怒ることもなく大人の対応。麺をすすって、栄養補給していた。

