東十両9枚目の白熊(26=二所ノ関)が、連日の好内容で今場所初の連勝を飾り、5勝4敗と白星を先行させた。新十両の旭海雄に立ち合いで左に変化され、左上手を許した。だが右を差して体を寄せ、相手の上体を起こしたまま、じりじりと寄り立てて寄り切り。「寄り方がセオリー通りかどうかは分かりませんけど、寄り切ることができてよかった。2日連続の快勝? そんな、おだてられても、何も出ませんよ」と、満面の笑みを見せていた。

前日8日目は、大関経験者で西十両13枚目の朝乃山に、会心の取り口で白星を挙げた。立ち合いすぐに、もろ差しになると、1度は寄り立てられたが逆襲し、力強く寄り切っていた。この日、実は朝乃山戦に際して、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)と対策を練って臨んでいたことを明かした。「親方には『とにかく左を固めていけ』と言われていました。あんなに長く、細かく、1つの取組の前に、作戦を伝授されたのは初めて。今までで1番、頭を使って取りました」。

二所ノ関親方が現役時代、朝乃山もすでに幕内上位に番付を上げていたが、同親方がけがで長期休場していたため、本場所での対戦は実現していなかった。ただ、自身も対戦したかった1人だけに、弟子の初顔合わせに心が躍ったのかもしれない。白熊は「時間にしたら、そんなに長くはないかもしれないですけど、自分にとっては、すごく長く感じました」と、豊富な情報、対策案を提示されたという。

そのかいあっての白星。「とにかく『胸を借りよう』という気持ちでした。たぶん、そういう気持ちで土俵に立ったのは初めて」。勝ちたい思いよりも何よりも、全力でぶつかって、自分の力がどこまで通用するか知りたい思いが強かったという。師弟にとって、ただの一番ではない、特別な一番だったなかった。自信も得て「まずは勝ち越しを目指したい」と、堂々と胸を張って振り返っていた。

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