いよいよ今日30日からAKB48選抜総選挙の投票がスタートします。
HKT48と新しく発足したSTU48を兼任する指原莉乃が、史上初の3連覇を成し遂げるのか。新しいスターが誕生するのか。ここから、開票イベントのある6月17日まで本格的に盛り上がっていきます。
さて、そんなAKB48が27日、新たな試みに成功しました。グループ結成12年目にして初めて、静岡で全国握手会を催しました。東京と愛知という大都市に挟まれた地域ゆえに、これまでは握手会が行われていませんでした。当然、静岡県内の人々は、握手会の存在を知らなかったので、AKBは当日までの数週間、同県内の各テレビチャンネルで、大々的にCMを流して告知してきました。
さらに会場のツインメッセ静岡は、基本的には無料開放としました。全国握手会では、握手会の前にライブやイベントも行うので、握手券を持っていない人でも、AKBのライブパフォーマンスなどを生で見ることができるというわけなのです。関係者は「握手会の会場を無料開放したのは初めてではないですが、近年から新規のお客さまを呼び込むためにやり始めた形態です」と説明しました。
実際に、この日の静岡の会場にも、大勢の親子連れや女性客の姿がありました。東京や名古屋から駆けつけた熱狂的なアイドルファンとは違う雰囲気です。地元の静岡県民が「今度、AKBが静岡に会いに来るらしいよ。無料らしいし、暇つぶしにのぞいてみようか」。ペンライトも持っていなかったので、こんなノリで訪れたお客のようでした。
目の前のAKBは、かつての前田敦子、大島優子、高橋みなみ、板野友美らのような知名度の高いメンバーではありません。ところが、ステージに設置された48台のモニターには、AKBの全48枚のシングル曲のMV(ミュージックビデオ)が流れていて、左右には大スクリーンまで設置。とても無料コンサートとは思えない、豪華なステージ。個々のメンバーの名前は分からなくても、50人以上がステージで踊ると、さすがに壮観です。2月に劇場公演デビューしたばかりの新人の第16期生には、初見のお客さんでも分かるような「若手向けの挑戦コーナー」も設けられて、顔も名前も知らなかった娘に、お客さんが思い入れを持てるような演出が用意されていました。
また、握手会の時間帯にも、列に並ぶお客さんたちを飽きさせないために、メンバーたちがステージを降りてイベントを開催。静岡の有名企業「田宮模型」とコラボレーションした、メンバーによる「ミニ四駆タイムトライアル対決」と、細部にまで工夫と静岡へのリスペクトが込められていました。きっと、初めて訪れた静岡県民の人たちも、AKBにいい印象を持って、家路についたと思います。
大々的なPR活動や豪華なステージと、目の前の採算は度外視しているかのような挑戦でしたが、関係者はこう話しました。
「全国には、まだまだAKBに会ったことがない人たちがたくさんいます。まずは、本物を知ってもらうこと。1度、生で見ていただければ、のちのち応援していってくださると思うのです」。
会場の物販コーナーでは、3月発売のシングル「シュートサイン」を購入する人で、長蛇の列ができました。おそらく「無料だから来てみたけど、せっかくなら目の前の本物のAKBと握手もしてみようかな」と、思い立った人たちが多かったのだと思います。この日に、生まれて初めて生のAKBを見た人たちが「せっかく握手して、会話も交わせたメンバーができたのだから、応援に1票投票しようかな」となるのも、想像できます。今日発売の総選挙投票権付きのシングル「願いごとの持ち腐れ」が、静岡ではいつも以上に売れるかもしれません。
やはり、地道なPR活動や出し惜しみしないサービス精神は、人気商売には欠かせないと、再確認させられました。

