AKB48が、5000人の大観衆を集めて、昨年8月の後楽園ホール大会以来、2回目のプロレス興行を開催した。昨年にテレビ朝日系で放送されていた連続ドラマ「豆腐プロレス」の役柄そのままに、リングに登場した。

 第3試合。錦糸町道場のストロベリー向井地、サックス古畑、MAX中井、プロフェッサー田北組対マッドドッグスのマッドドッグ宮崎、オッタマゲ・マ、カツオ広瀬、左上せいちゃん組。注目は、ヒールの工事現場同盟から、デビュー当時の所属先の錦糸町道場に戻ってきた向井地だ。また、マッドドッグスの中井の因縁の再戦でもある。

 まずは、マッドドッグスの広瀬が田北にフライングラリアットで、機先を制した。続いては、錦糸町道場のエース、チェリー宮脇が行方不明になり、道場存続の危機になったところで、戻ってきた宮脇の元親友向井地が登場。古畑とともに、せいちゃんを痛めつけた。

 そして、昨年8月に、中井にまさかの反則負けを喫したマッドドッグスのボス宮崎が、中井の前に立ちはだかった。だが、最年長でスタミナがないからか、逆に固められて、カウント2・9まで追い詰められる。最後は、2人にしかできないコミカルなやりとりの中、中井が自らの首にイスを引っかけて、そこに宮崎を呼び寄せて、その姿をレフェリーに見せつけた。経緯を見逃していたため、勘違いしたレフェリーが、宮崎の凶器攻撃による反則負けをジャッジ。またもや後楽園ホールの時と同じ結末になった。

 試合後には、向井地が「親友のチェリー宮脇から昨日連絡がありました。タコスの写真が送られてきました。たぶん、(プロレス修行で)メキシコにいます。だから、みんな心配すんじゃねぇぞー。いや、心配しないでね~ハート」とうれしい報告をして、勝利を味わった。

 試合後のインタビューでは、中井が「マッドドッグスは仲が悪いんで、余裕でした。こっちは仲良しですから」とにっこり。ただ、記者から「誰が一番かわいいのか?」との質問には、中井と向井地が「私ですハート」と挙手。中井が「まぁ、私が8で(向井地)が2ですね」とすまし顔。さすがに地元名古屋で一番多い紙テープを入場時に投げられていた古畑が、「もう2人で勝手にやって」とあきれて、田北も「4人の中で一番技を出していたのは私」と、仲間同士で自己主張争いに。今後の連携には不安をのぞかせた。

 また、敗れた広瀬は、これが引退試合だったことを表明。「結果は悔しいけれど、やりきりました」と完全燃焼していた。