乃木坂46奥田いろは(20)が、大作ミュージカル「レイディ・ベス」(26年2月9日初日、日生劇場ほか)に出演する。タイトルロールである後のエリザベス1世、レイディ・ベス役を、小南満佑子(29)とダブルキャストで務める。新境地に挑む強い覚悟を持ち、女王の誇りと愛の物語を届けていく。【玉利朱音、寺本吏輝】
■プロ意識
ここ1年ほどの間でも、表情や雰囲気などぐっと大人びた印象だ。ほんわかと優しい笑顔で紡がれる言葉の端々に、高いプロ意識と挑戦心がかいま見える。
昨年「ロミオ&ジュリエット」のジュリエット役で初ミュージカルに挑み、今春の「1789-バスティーユの恋人たち-」でヒロインのオランプ役を好演。アイドル活動と一線を画すミュージカルの世界で、壁にぶつかりながらも努力を重ね、評価を得てきた。
舞台映えするスタイルや声質、美しい姿勢も大きな武器。幼少期から姿勢を意識していたわけではないといい「ここ数カ月で姿勢を褒めていただくことが増えていて、うれしいです! 最近極めようと思ってピラティスに通い始めました」とおちゃめに笑った。
約8年ぶりの上演となる「レイディ・ベス」は、16世紀英国に繁栄をもたらした女王・エリザベス1世の淡い恋模様や苦難の半生を、大胆な解釈で描き出す歴史ロマン大作。これまで花總まり(52)、平野綾(38)が同役を演じた。
奥田は過去の出演舞台2作に続き、今回もオーディションで役をつかんだ。対面で合格を伝えられ「本当にびっくりしました。今までにないほどの重圧も感じましたが、きっと私を信じてくださってベスという大きな役を任せてくださったので、その期待に応えたいです」と意気込んでいる。
演出家、小池修一郎氏が手がける作品への出演も3度目。過去の同舞台映像や小池氏から勧められた作品を鑑賞し、エリザベス1世の人生や当時の歴史について理解を深めている。
同役に向けてボイストレーニングに通いながら、これまでにない歌い方にも挑戦。プレッシャーを感じながらも、準備を重ねて新境地へ踏み出す。「私の中で大挑戦になります。ミュージカルはチケット代のことなどもあって、なかなか気軽に来られるものではないと思うんです。それ以上の満足感を皆さんに感じていただけるように、全身全霊で頑張ります」と誓った。
舞台経験によって歌声にもより磨きがかかり、グループのライブでソロ歌唱を任される場面も多い。一方で4月の取材時には、J-POPとミュージカル楽曲の歌い方の差について悩むことがあると話していた。
■試行錯誤
今はどう考えているのか聞くと「J-POPを歌うなかで『この(歌い方の)要素を入れると少しミュージカルっぽくなる』みたいなところが、だんだんつかめてきているんです。少しずつその要素を抜いたり足したり、試行錯誤しながら歌っています」と説明。「歌って終わりがなくて成長し続けられるものだと思うので、楽しいです」と明るい笑顔を見せた。
今月上旬にはアンダーライブに出演し、パフォーマンスへの意識の変化も実感した。「これまでは歌や踊りが好きで、披露したものを見ていただく感覚だったんです。今は“ショー”として、自分自身だけじゃなく皆さんが見ていて気持ちのいいものを届けようというマインドに変わった気がしています」と明かした。
8月には20歳の誕生日を迎えた。「ずっと20歳になりたくて仕方なかったのに、直前には『やっぱりまだ子どものままでいたいかも』と思ったりしました。1人の大人としての責任感をより強く感じるようになったんです」と照れ笑い。「乃木坂46の先輩や舞台のプロの方々の背中からたくさん学ばせていただき、アイドルとしてもミュージカルでも、まだまだ成長していきたいと思います!」。
挑戦を重ねて手にした多くの経験を糧に、大人への階段を駆け上っていく。
◆奥田(おくだ)いろは2005年(平17)8月20日、千葉県生まれ。22年2月加入の5期生。「ロミオ&ジュリエット」(24年)「1789-バスティーユの恋人たち-」(25年)に出演。YouTubeの企画でストリートライブにも挑戦。157センチ。血液型A。









