TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS
TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS

19日に放送されたTBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(火曜午後10時)6話で、塾講師の春見(深田恭子)に、高校教師として再会した元同級生、山下(中村倫也)が告白したせりふです。クールな彼が、相手の目を真っすぐに見て、ド直球に思いをぶつける名場面でした。「断るな。春見が嫌がることは絶対しない。チャンスくれ」。中村倫也のカメラ目線が待ってましたの破壊力。1人のヒロインを男3人が取り合う四角関係ドラマが、いよいよ面白くなってきました。

TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS
TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS

不良性と素直さのギャップがずば抜けの受験生、由利くん(横浜流星)と、幼なじみでお人よしエリートの八雲(永山絢斗)。微妙な距離感で恋愛バトルをしてきた2人が、山下の登場で完全にギアを上げてきた6話でした。バーで山下をぶん殴った八雲も新鮮でしたし、担任教師の山下にライバル心むき出しにした由利くんも新展開。「20年何もしない八雲さんにも、十何年ぶりにフラッと出てきたやつにも、とられるつもりねーから。引っ込んでろ。俺んだよ」。春見先生への片思いが切なすぎる一視聴者としては、「俺んだよ」というパワーワードをぞくぞくと聞きました。

TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS
TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS

こういう、少女マンガ的、乙女ゲーム的なせりふの数々が、安っぽく浮いて見えないのがこの作品の好感が持てるところ。脚本、演出が原作マンガの世界観を端正に映像化していて、三者三様のキャラクターを、横浜流星、永山絢斗、中村倫也の3人が生身の人間として生き生きと立ち上げているんですよね。バックハグ、肩ズン、お姫さまだっこなどの客寄せ感もストーリーの必要要素として自然に成立していて、きちんと見ごたえになっています。

TBS火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(C)TBS
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これだけの男性陣をちゃんと振り回している深キョンにも底力を感じます。恋愛には疎いヒロインですが、社会人としては「勉強して覚えた知識は君のものだよ」「どっちも偉いよ。違うところで違う苦労をして頑張ってきたの」「将来大切な人ができた時に、その人を守る知識がないのは悲しい」など、いいせりふがたくさんあります。ちゃんと尊敬できるので、こんなイケメン3人にアプローチされることにも納得なのです。

私自身、もうそろそろ誰が好みなのか決めて作品と向き合いたいのですが、それぞれの優しさやかっこよさが骨身に染みて、ちょっと決められません。「選べなくて困る」という、究極の恋愛カタログを最後まで満喫したいと思います。

【梅田恵子】(B面★梅ちゃんねる/ニッカンスポーツ・コム芸能記者コラム)