女優の黒木瞳(55)が23日、東京・日本外国特派員協会で初監督映画「嫌な女」(6月25日公開)の会見を行い、国内外の記者の質問に答えた。

 映画は、2人の対照的な性格の女性を描いた作品。試写を見た外国人記者の中に日本人を妻に持つ男性がいて「妻の気持ちがよく分かりました」と感想を伝えられると、「ありがとうございます」と笑って応じていた。

 女性へのエールを込めた作品としているが、外国人男性記者に「共感できる作品でした」とも言われた。さらに女優を完全に休業していると思っていた記者に復帰の可能性を聞かれると「(女優として)もう撮影に入っています」と笑って答えていた。

 主演には吉田羊と木村佳乃を起用した。吉田については「(役柄が)とてもストレスのかかるのですが、柔軟性のある方だったので、こちらもハードルを上げて負荷をかけてしまいました」と話した。木村については「テンションを上げて演じる役なのですが、どんな状態でもモチベーションをキープされて演じる瞬発力に感服しました」。

 演じることから離れ、脚本作業やキャスティング、撮影地の選定や衣装、音楽、編集など約8カ月間、この作品に向き合った。「(出演者やスタッフに)自分の思いを伝えることに必死でした。この年齢で、やったことのないことをできることにワクワクしました」と充実の表情も浮かべた。