3月に米国での不倫疑惑を週刊文春に報じられた渡辺謙(57)が15日、都内で釈明会見を行った。

 グレーのスーツ、紺のネクタイ姿で姿を見せ、不倫の事実を大筋で認めると、小さく頭を下げて謝罪。その後、約28分間にわたり、報道陣の質問に答えた。

 今年2月、ニューヨークのセントラルパークで、宝石デザイナーの日本人女性と手をつないでデートしているところを、3月発売の週刊文春に写真付きで大々的に報じられた。

 「この春に出た記事に関しては、おおむね事実でございます」とほぼ全面的に認める形となった。

 女性とは、13年に大阪で舞台「ホロヴィッツとの対話」に出演していた際、知人を介した食事会で知り合った。交際期間は3年と報じられたが「ずっと続いていたわけではなく、その間何度も米国で仕事をしていたりしたし、僕の中の決断が付かずに何となく続いてしまった」と明かした。週刊誌報道後「きちんと話をして、関係は解消しました」と、既に別れていることを報告した。

 妻の女優南果歩(53)には「何より妻(南果歩)には苦しい、悲しい思いをさせてしまったことは申し訳なく思ってますし、少し時間をかけながら、ゆっくり軌道修正を図っているところです」。不倫発覚当時、南は乳がん治療中で、この日は「(釈明は)一言もありません」と言った後、「最初はすごくショックが大きかったので、どうしていくかについては(話すのに)時間がかかった」と、しばらくは謝罪すらままならなかったことを明かした。それでも「(南が)『こんなことであなたが積み重ねたことは消えることはないから、頑張ってね』とは言ってくれた」と、妻の優しさに触れたことも明かした。

 しかし現在は別居状態という。「すぐには(自宅に)戻れないでしょう」と話し、互いの仕事もあって現在は別居中であることを認めた。渡辺は役作りなどのために山にこもることもある。「(南とは)連絡を取り合っていますし、彼女も時間が空けば訪ねてきたりしました。必要な荷物があったら、事務所に届けてくれる。たたき出されたとか、そんなことはなくて、普通に宅配便で送っていただきました」。

 報道陣から「今後も結婚生活を続けて行きたいか」と問われると「それを言える立場ではない」と答えつつ「そうあったらいいなと思う」と夫婦関係の継続を希望した。

 会見には約120人の報道陣、テレビカメラ16台が詰め掛け、関心の高さをうかがわせた。