元SMAPの稲垣吾郎(43)草なぎ剛(43)香取慎吾(40)が8日、30年間所属したジャニーズ事務所を退所し、独立した。同事務所のジャニー喜多川社長(85)はこのほど取材に応じ、3人との変わらぬ絆を強調、新たな出発にエールを送った。3人は別の芸能事務所に移籍することはなく、今日9日からはフリーとなる。弁護士が3人共通のエージェントとなり、その事務所が対外的な窓口になるとみられる。

 ジャニー氏は3人の退所について聞かれると、表情を変えずに、落ち着いた口調で答えた。

 「3人とも成長したなと思っているし、巣立っていくのはうれしいこと。前途には希望しか見えないですよ」と前向きなコメントを送った。さらに「普通はティーンエージャーから20代、30代になるにつれてアイドルとしてのピークを過ぎてしまうものですが、彼らは自分のキャリアをさらに磨こうとしている。僕もできる限り応援しますよ」と、今後のサポートも約束した。

 3人の30年間を振り返り「ずうずうしいかもしれませんが、親と子のように接してきました。親から見れば、子どもの成長はうれしいもの。いくつになっても親は親、子どもは子ども。独立しても関係が変わることはありません」と強調。退所にあたって、特に直接会話を交わすことはなかったというが、「分かり合っているから、言葉はいらないです。この年になって直接『頑張れよ』なんて、そんなやぼっちいことはしないですよ。気持ち悪いじゃないですか」と笑った。

 SMAPは昨年1月に解散騒動が浮上。1度は収束が図られたが、結果的にメンバー間の溝が埋まらず、昨年末をもって解散した。中居正広(45)木村拓哉(44)は引き続き事務所に残る。

 今後、退所した3人が残留した2人とテレビ番組などで共演する可能性について、ジャニー氏は「みんな、年を取っていきますから(それぞれの意思に任せています)」と話した。その上で「僕はタレントを育てるという道を、80(歳)過ぎても一生懸命続けています。そういう意味では、彼らにとってもいい例だと思いますよ。参考にして、ずっと頑張ってほしいですね」とエールを送った。

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀