KinKi Kidsが17日、東京ドームでコンサートを行った。自らの持つ記録を更新し、同所で歴代最多となる20年連続の公演。全編オーケストラ演奏をバックに歌うという初の試みで、5万7000人を魅了した。6月に左耳の突発性難聴と診断された堂本剛(38)は耳の負担を減らすためヘッドホンを着けて熱唱した。

 冒頭「Anniversary」「スワンソング」「青の時代」の3曲をしっとりと歌うと、大きな拍手がこだました。堂本光一(38)は「すごく多くの方の支えを感じた2017年でした。東京ドームで20年連続でやらせていただいているって、とてつもないことです」と感謝した。剛は「正直、今も闘っている最中。無理して立ってます」と万全ではないことを明かした上で「それでも立ちたい場所、過ごしたい時間ってものがある。どうしても2人でドームに立ちたいと思った」と話した。

 剛は現在、アンプ(音響機器)を通した音は耳に負担がかかるという。スタッフらと話し合い、東京ドーム史上、ポップアーティストでは初となる、全編オーケストラのコンサートが決まったという。「曲を皆さんに届けるコンサートに」というメンバーの希望もあって、ファンは普段から恒例のペンライトやうちわなど持たなかった。光一は「見たことがない景色で新鮮。普段よりも拍手が大きく聞こえました」と笑った。

 この日は2人のソロコーナーもあり、剛は音楽をバックに、自分の苦しみを表現したフリーダンスを披露した。「今の自分や気持ちを出していって、そこから新たに生まれるものもあると思う。ポジティブにとらえていきたい」と話し、「光一くんが許してくれる限り、諦めずにやっていきたい」と言葉に力を込めた。【横山慧】