演歌歌手五木ひろし(71)が13日、東京・NHKホールで、芸能生活55周年記念スペシャルコンサートを開催した。「~紅白歌唱全41曲の軌跡~」と題して、これまでNHK紅白歌合戦で歌った全41曲を歌った。過去の放送映像も紹介しながら、紅白で歌ったサイズとキーのままで歌唱。新曲「麗しきボサノヴァ」(7月10日発売)も初披露し、ファン3500人を喜ばせた。

開演前、異例の企画が決まった経緯を明かした。「NHKホールでやらせていただくことで、こういう企画にしようと思った。紅白では昭和で18曲、平成で23曲歌った。時代が令和になっても、新しいことを頑張っていくぞというコンサートです。55周年にふさわしいんじゃないかと思うので、たっぷりと聴いていただければと思います」と笑顔を見せた。

23歳だった71年に紅白に初出場し、歴代2位タイの48回連続で出場中だ。「初出場の時、おふくろがすごく喜んでくれた。僕は絶対泣かないぞと思って歌いきったけど、おふくろは『見る前からすごく泣けてきて見られなかった』と言ってました」とエピソードを明かした。その上で「泣いて歌えなくなったことは1度もないです。あと、1度も歌詞を間違えてません! これは胸を張って言えますね」と笑った。

今年出場すれば49回連続出場となり、50回の大台に王手をかける。「昭和、平成と歌わせていただいて、新しい時代でも頑張っていきたい」と意欲的だ。【横山慧】