鹿児島の伝統行事である「川内大綱引(せんだいおおづなひき)」を題材にした「大綱引の恋」が20年に公開を控えている。

20日、俳優でプロデューサーの西田聖志郎が大阪市北区の日刊スポーツ新聞社を訪れ、制作責任者を務める同作品のPRを行った。

同行事は毎年9月、鹿児島県薩摩川内市内で行われ、上半身裸の男性約3000人が上方と下方に分かれ、全長365メートルの大綱を2時間半かけて引く伝統行事だ。

西田は初プロデュース作品である「六月燈の三姉妹」を制作した縁から、同行事を観覧。「綱引きではなく“男たちの死闘”。心揺さぶられた」と感動し、今作品の着想を得た。

前作でタッグを組んだ佐々部清監督とともに、この綱引きに命をかける主人公と、同市と友好都市の韓国・チャンニョングン出身のヒロインのラブストーリーを軸に展開する家族物語を練った。

主人公の有馬武史役を演じるのは「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」で、第34回日本アカデミー賞新人俳優賞に輝くなど活躍めざましい三浦貴大(33)。そしてヒロインには知英(ジヨン)(25)を迎える。

西田は「素朴でぼくとつな主人公・武史のイメージに三浦さんがすごくぴったり合致した。今から撮影に入るのが楽しみ」と声を弾ませた。