女優松下奈緒(34)主演のフジテレビ系連続ドラマ「アライブ がん専門医のカルテ」(木曜午後10時)の第2話が16日、放送される。

松下が演じるのは、横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医のオンコロ先生こと恩田心。3カ月前に事故に遭い、意識不明の夫(中村俊介=44)との間に、1人息子の蓮(桑名愛斗=8)がいる、働く母親でもある。そこへ有能な消化器外科医の梶山薫(木村佳乃=43)が移籍してきて、がん診療のバディを組むことになる。

96年のドラマデビュー作、NHK「元気をあげる~救命救急医物語」以来、24年ぶりに医師役を演じる木村は「薫は非常に優秀で医者になっています。女性の外科医は少ないのですが、私独自のリサーチでは女性外科医の方は竹を割ったような性格の方が多く、決断も迅速な男性っぽい方たちだとうかがっています。薫もそんな外科医だと思うのですが、あることがきっかけとなって心の病院に移って来ます。その目的が、このドラマの別の見どころになっています。実は…なんです。この…が非常に複雑で、薫と過ごすことが心の助けになるのかも分かりません。薫自身も、まだ整理出来ていないことだと思います。もしかすると、薫には打たれ弱い面があるのかもしれません」と話している。

外科医という役柄については「私は19歳の時に医師役でデビューしました。その時は大学生で時間があったので、夏休みに医療研修したんです。そこで、医療器具の渡し方や扱い方をすごく勉強しました。実際に人に針を刺したりはしていませんが、採血のやり方なども教わったんです。1カ月本当にみっちりとやったので、意外といまだに覚えているんです。ですので、手術のシーンは楽しみです。あと、ドラマの現場には実際の医師の方が監修でいらしてくださっているので、自分の具合の悪いところをすぐに相談しようと。医療ドラマに出演した時の特典ですね」と笑っている。

「私には大好きな医師がいます。小児ぜんそくを持っていて、自宅近くの小児科に3歳から通っていました。その時に診療してくださった女医さんです。ぜんそくはすごく苦しくて、ゼェゼェハァハァと夜も寝られないぐらい。女医さんのところに行くと薬はもちろんですが『大丈夫よ』と言いながら背中をなでてくださったり、優しい言葉をかけてくださったりするのですごく気持ちが楽になったんです。本当に好きな先生で、いまだにお付き合いがあって先日は100歳の誕生日をお祝いに行きました。先生は内科医で薫は外科医なんですが、優しさなどは参考にして演じられたらと思います。人を癒やすパワーですね」と話している。

第2話では、心(松下)が所属する腫瘍内科に乳腺科から、乳がん患者の術前化学療法の依頼が来た。患者は日ノ原徹(寺脇康文)という男性。男性の乳がん患者は、罹患(りかん)者全体の1%にも満たず、その存在をあまり知られていない。部長の阿久津晃(木下ほうか)は光野守男(藤井隆)を担当に指名した。

日ノ原と対面した光野は、彼の母親も乳がんだったことを知り、遺伝性の可能性もあると検査を勧める。さらに娘がいると日ノ原から聞いた光野は、なおさらと検査を勧めるが承諾は渋られてしまう。乳がんにかかったことを「男の自分がなぜ」と戸惑いを隠せない様子だ。

一方、心も若い女性の乳がん患者の佐倉莉子(小川紗良)を、研修医の結城涼(清原翔)と夏樹奈海(岡崎紗絵)を伴い診察していた。莉子は自分が乳がんと診断されたことが信じ難く、会社への報告などに悩んでいた。診察後、心から「莉子は乳房全摘手術が望ましい」と聞かされた奈海は、まだ若いのにと残念がる。すると結城は「若いからこそ早期治療が必要だ」とドライに反論する。

仕事を終えた心がいつものように匠(中村)を見舞って帰宅すると、京太郎(北大路欣也)が義父の漣(桑名)の面倒を見てくれていた。だが漣を甘やかし、宿題を手伝っていて、匠の意識が戻ることもあきらめたかのような京太郎に対しての愚痴を、心は薫(木村)にメールする。トレーニングジムでメールを受け取った薫だが、匠のことになると返答に戸惑ってしまう。