女優上白石萌音(22)に電話取材する機会があった。つい先日、7月に上演予定だった主演ミュージカル「リトル・ゾンビガール」の全公演中止が決まったばかりだが、作品の魅力や今後のこと、自粛期間中にしていたことなどたっぷり話してくれた。

話を聞く中、とても客観的に自分のことを見ている人だなと感じた。

最近、主演したTBS系「恋はつづくよどこまでも」が再放送されて話題になったばかり。そのことを聞くと「うれしいですけど、自分が思うよりもっと遠いところに作品が行った感じ」と笑っていた。

同じことを「君の名は。」の時も感じていたらしい。「4年前もそうでしたけど、不思議な感じなんです。作品が話題になったり大きくなると、人ごとみたいな感じになっていくんです」と振り返っていた。その後に続けた言葉が彼女らしいというか、俯瞰(ふかん)で見ることができるのはすごいなと思った。

「『恋つづ』を見ていて不思議な感じはするんですが、まぎれもなくこれは自分だぞ、と言い聞かせるんです。責任感とか、より慎重にならなければと思いました」

電話取材という今までにない環境だったが、耳にダイレクトにくる声を聞きながら、劇場やスクリーンで会える日が早く来てほしいなと心から思った。