ZOZO創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏(44)が大手アパレルのユナイテッドアローズ、アダストリアの大株主になっていたことが13日、分かった。約80億円を投じて、ユナイテッドアローズの株式7・97%、アダストリアの株式を5・60%、それぞれ取得したという。

前澤氏は同日夜、TBS系ドラマ「半沢直樹」(日曜午後9時)の名ぜりふを引き合いに「施されたら施し返す。恩返しです」とツイートした。同氏に近い関係者によると、1995年(平7)に輸入レコードとCDの通販ビジネスを開始した前澤氏は、00年に有限会社スタートトゥデイを立ち上げ、アパレルのインターネット通販に乗り出し、04年に「ZOZOTOWN」を開設した。その際、ユナイテッドアローズの重松理名誉会長に世話になったという。

新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、アパレル業界はその逆風を受け、5月にレナウンが経営破綻し、8月にはワールドが国内の358店舗の閉店を発表した。その中、前澤氏は創業時に世話になった重松氏が率いるユナイテッドアローズと、ZOZOで高い売上を上げてきたアダストリアに投資という形で“恩返し”したとみられる。

前澤氏が13日午後7時48分に「施されたら施し返す。恩返しです」とツイートしたのに対し、1時間でリツイート1万1000件、6万のいいねがつくなど、ツイッター上では大きな反響があった。「半沢直樹」の中で、香川照之演じる東京中央銀行の大和田暁常務が「施されたら施し返す。恩返しです」と口にする場面の画像を投稿するユーザーも複数いた。