嵐のライブ映像作品「ARASHI Anniversary Tour 5×20」のDVDとブルーレイの累計売り上げ(オリコン調べ)が、合計で100万枚を超えたことが9日、分かった。これまでシングル、アルバムでもミリオンセールスを達成しており、“ミリオン3冠”となった。また、最新オリジナルアルバム「This is 嵐」が発売初週で70万枚を売り上げ、今日10日発表の週間ランキングで初登場1位を記録。年末の活動休止まで2カ月を切った中、音楽業界を席巻している。

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<音楽評論家で尚美学園大副学長の富沢一誠氏(69)>

CD作品には多くのミリオンヒットがあるのに、なぜDVDなどの映像作品はそれほど売れないのか? それはDVDが「完璧すぎるから」だと思います。CDだと映像がない分、アーティストや楽曲に対するイメージを思う存分に膨らませることができます。ですが、映像は「絵」も入ってるのでそれができません。

今回、嵐の映像作がなぜ爆発的に売れて、男性アーティスト初のミリオンヒットに達したのか。ひと言でいえば「プレミアム」だからです。ファンは年内でグループとしての活動を休止する嵐の思い出を保存しておきたいのでしょう。安室奈美恵さんのミリオンヒット作も芸能界引退のタイミングで発表した作品でした。この2アーティストに次ぐ3作目のミリオン作は、そんじょそこらのアーティストでは出ないと思います。

それと、嵐の人気には5人そろってのグループでの「希少感」もあります。サザンオールスターズも、桑田佳祐のソロ活動よりも、サザン-としての活動を多くのファンが求めています。それだけ、グループには多くの魅力があるのだと思います。