市川海老蔵(43)が4日、京都・南座で、「海老蔵歌舞伎」の初日を迎え、長男堀越勸玄君(8)と共演した。南座では初の親子共演。「実盛物語」で、海老蔵が平家の武将・実盛にふんし、勸玄君は物語の鍵を握る太郎吉を演じた。

実盛が太郎吉を馬に乗せる場面などが見どころ。「実盛-」をめぐっては、56年に海老蔵の祖父11代目市川團十郎さん(当時9代目海老蔵)と、父12代目團十郎さん(当時市川夏雄)が、87年に父團十郎さんと海老蔵(当時7代目新之助)も共演している。

東京・明治座に続く上演で、海老蔵は「歌舞伎発祥の地といわれる京都に建つ南座の舞台に、せがれの勸玄が立てたこと、そして親子で共演できたことは非常に感慨深く、とてもうれしく思っております」とコメントした。

コロナ禍での上演に「改めて1回の舞台の大切さ、ありがたさ、そして、せがれ勸玄の成長を感じております。中村児太郎さん、市川九團次さん、大谷廣松さんら若手俳優も大役に挑むことでさらに研さんを積み、成長していけますよう、ご声援を賜りますとありがたく存じます」と述べた。

公演は13日まで。