愛知県常滑市で29日に開かれた野外音楽イベント「NAMIMONOGATARI2021」で、新型コロナウイルス感染対策が徹底されず、酒類も提供されていたとして問題視されていることについて、主催者側が30日、公式サイトで経緯を説明し、謝罪した。

「この度はNAMIMONOGATARI2021の開催にあたり、地域の皆様、全国の皆様、関係者の皆様そして、今まで音楽業界、イベント業界を支えてきて頂いた関係各位の皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしてしまった事を深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」として、イベント開催までの経緯などを説明した。

発表によると、常滑市がまん延防止等重点措置地域に指定された時にすでに5000人以上にチケットを販売済みだったと説明。当初は、愛知県から「過度な飲酒でなければお酒の提供も可能」と話があったとして、1人2杯までの制限を設けたとした。

イベント前日の27日には緊急事態宣言が愛知県に発令された。「全ての準備が終わっていたタイミングでした。そのタイミングでイベントを中止や延期にすることが物理的にできませんでした」と説明。当日は入場者に大型画面で、マスク着用やソーシャルディスタンスなどの注意喚起を促したとしたが「当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまいました」と状況を報告した。

「結果として、大規模な音楽イベントの感染予防に対する認識の甘さが全国の皆さまに多大なご心配をかけてしまったことを心より深く反省しております」と謝罪。最後は「今回の出演者はイベント制作には一切関係ありません。全て制作会社の弊社に責任があります事、よろしくお願い申し上げます」と結んでいる。

イベントを巡っては、大村知事が今後、主催者に県施設の使用は認めない考えを示し、常滑市の伊藤辰矢市長も非難していた。