歌手矢沢永吉(72)が25日、横浜アリーナで全国ツアー「I’m back!!~ROCKは止まらない~」千秋楽公演を行った。

10月から始まった約2年ぶりのツアー。定番の「永ちゃん」コールは拍手で、タオル投げもファンは“自粛”する中で行われた。クリスマスとあって、「Last Christmas Eve」を歌い、ミラーボールで場内が輝く中しっとりを歌い上げれば、「止まらないHa~Ha」などでは72歳の変わらないロックンロールに、この日も1万3000人が熱狂した。

恒例のツアーがコロナ禍で開催できなかった昨年をへての待望のツアー。矢沢自身もツアー前は「どういうコンサートになるんだろう」と心配もあったという。それでも初日の幕が開くと「みんなに会いたかった!」と本音がこぼれたという。「これまでのツアーも、飲み歩くためにやっていたYAZAWAが、ホテルから一歩も出ずに、移動してこの日を迎えて…ありがとうございます!」。矢沢本人も、ファンもさまざまな制約も求められる中で迎えた千秋楽に「これからもいろいろなことがあると思うけど、我々は必ずそれを越えて、越えていけると思っています」と力強く話した。

来年は、キャロルとしてデビューして50周年の節目を迎えるが、横浜は広島から上京し、アーティストとしての歩みを始めた思い出の地でもあり「ここ一番の時に横浜で歌えるのは大事なものを感じる」と感慨深げに話す場面もあった。

72歳3カ月で全国アリーナツアー(ホールを含む31公演)を行うのは、国内男性ソロアーティストとしては、小田和正が19年に当時71歳10カ月でアリーナツアー(64公演)を開催したのを抜いて、“史上最年長”となる。「20代後半、30代の頃はイケイケだったけど、今はあの時にはないものができている。生のステージが大好きです」。YAZAWAは、まだまだ走り続ける。