俳優梅沢富美男(71)と女優泉ピン子(74)が5日、東京・浜町の明治座で6日初日の「梅沢富美男劇団 梅沢富美男特別公演 泉ピン子特別出演 後見人梅沢武生」(24日まで)の取材会に出席した。

第1部の芝居「富美男とピン子の泣いて笑って霧の雨」では、梅沢が大店・鳥井屋の大奥様・おきよ役で、20歳の若奥様・およし役のピン子をいびり抜く。梅沢はおよしの兄・源太との2役。

梅沢は「ピン子さんとは38年前から友達で仲良くやって来ましたが、テレビでしか共演していなかった。私も自称ですけど300年に1人の役者だから、ぜひとも共演したかった。扱いにくいのかなと思ったけど、素晴らしかった。久しぶりにいい女優といい芝居ができたなと思いました」と話した。

ピン子が「すごい腕を持っています。もっと早く共演すればよかった。着物の長さ、舞台の長さに気付かされました。また、師匠が増えた。今度は、座員として旅回りに行きたい」と言うと、梅沢は間髪を入れずに「お断りします。面倒見きれないもの」と笑った。

いじめられる役にピン子は「『渡る世間は鬼ばかり』で慣れてるわよ」。梅沢は「この間、天童よしみさんが見に来てくれて『足腰立たないようにしてくれ』って言われました」と冗談を飛ばした。

20歳という自身の芸能史上一番若い役にピン子は「そうなのよ」と笑顔。梅沢は「断らないんだもの(笑い)。さすが大女優。これだけの人になっても、どうやったらいいか聞きに来る」。ピン子は「すごく勉強になりますから、命ある限り頑張ります」と話した。

梅沢のヒット曲「夢芝居」から始まる第2部の歌謡ショーでは、ピン子がトリで「哀憐蝶」を歌う。ピン子は「声が出ませんね。2年くらい間が空くと。私は紅白落ちてますからね、メークと衣装でビックリさせます。この人は紅白出てるから」。梅沢は「トリを取らしてくれって言うんだから。俺は1回だけど、紅白出てるんだけど」と苦笑いした。

第3部では梅沢が舞踊を披露する。

梅沢は「コロナで、もう舞台に立てないと思ったけど、明治座でお正月公演できる。夢の世界を楽しんでください」。ピン子は「絶対損はさせないので、見に来てください」と話した。