デビュー45年を迎えた歌手松山千春(66)が、シンガー・ソングライター発掘オーディション「第二の松山千春を探せ」を開催することが分かった。27日放送のFM NACK5「松山千春 ON THE RADIO」(日曜午後9時)で発表された。10年後、20年後でも通用できる実力派のシンガー発掘を目指す。4月1日から募集を開始し、8月8日に札幌STVホールで最終審査を行う予定。

千春は75年に「全国フォーク音楽祭」に出場したことがキッカケでデビューした。音楽祭では北海道大会で落選も、審査員を務めていたSTVラジオのディレクター、竹田健二氏との出会いもあり、2年後の77年にデビュー。千春は「今でも歌い続けることができている」と振り返る。

45年の月日がたち「時代も変わり、自分が年をとったせいもあるかもしれないが、最近の曲は、いくら聴いてもなかなかいいなあと感じられるような、心に刺さるような楽曲がないと感じていた」と話す。その一方で「最近は、ふと自分もあと何年歌っていられるかなと思うこともあった」とし「かつて自分も経験したように次の世代の若者たちにチャンスを与えることが出来ないかと思うようになった」と、今回のオーディションに至るまでの経緯を説明した。

過去、CDドラマ「足寄より~旅立ち編~」(06年)では塚本高史(39)が、映画版「旅立ち~足寄より~」(今井和久監督=09年)では大東俊介(36)、舞台版「旅立ち~足寄より」(12、13年)は三浦祐太朗(37)が、それぞれの松山千春を演じてきた。だが、今回は「本格的なシンガソングライター」としており、いわば自身の“後継者”を発掘したいとの意向のようだ。

千春は「俺がデビューして初めてのコンサートが77年8月8日でした。その夜、コンサートが終わって会場の外に出たらキラキラしたものが見えたんです。有珠山が噴火して、その噴煙が舞っていたんです。それがキラキラして見えたのでしょうね。まるで銀の雨が降っているような感じでした。あれから45年。今回はキラキラと輝きのあるシンガー・ソングライターを見いだすことが出来たらと思っています」と説明した。

千春は、4月16日の埼玉・川口総合文化センターリリアメインホールを皮切りに、6月29日の北海道・札幌カナモリホールまで、全国15都市で全18本の全国ツアーを開催する。今回のオーディションは、そのツアー期間に合わせて募集。募集年齢は18~29歳まで。基本的にシンガー・ソングライターとして活動している人(グループの場合は3人まで)。また、応募作品はオリジナル曲で未発表の作品に限り、合格後は千春の事務所「オフィスゲンキ」と専属契約をすることが条件。千春は「老若男女に愛されるシンガー・ソングライターを目指して一緒に切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と意気込んでいる。

◆その他応募要項

▼国籍などは問わないが日本に永住権を持っている方

▼現在、特定の専属契約等を持たない方

▼応募曲はオリジナルの未発表曲に限る(自主制作CDやダウンロードサイトなどでの販売実績のない曲)

▼他薦は認めない

※問い合わせ及び募集ホームページ https://chiharu-audition.amebaownd.com/(4月1日オープン)