テーマは「私のBIG BOSS」。学校の恩師をはじめ、自分が影響を受けた言葉、小説、マンガなど…メンバーの人生の師匠は誰、何なのか?

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みなさん、こんにちは! いぎなり東北産の橘花怜です! 今回のテーマは、「私のBIG BOSS」。今まで生きてきた中で、本当にたくさんの方に支えていただいてきたので、自分にとってBIG BOSSはたくさんいるのですが、1番ボス! って感じがする人について、今日はお話ししていきたいなと思います。

私は、いぎなり東北産に入る前は、東日本大地震をきっかけに結成された気仙沼のアイドルグループに所属していました。そのグループの代表だった方が、私のBIG BOSSです。

私は、夢を描くのが苦手な子どもでした。そんな私にいつも「かれんならできる」と言葉をかけてくれていました。「やればできる。やらなきゃ何も始まらない」。そう言いながら、どんな時もポジティブに背中を押してくれて…。本気で応援して、かかわって、夢はかなうって、伝え続けてくれたからこそ、私は大きな夢を描けるようになりました。その方は被災地からでも夢はかなえられる、たくさんの人に夢を与えて、その夢がかなうようなチャンスをくれて、本気で応援してくれました。私も夢を持たせてもらったひとりですが、その方に救われたという人はたくさんいます。

「お前ならできるんだよ、頑張れ!!」「東京で、日本で、世界で注目されたら止まらなくなるから!」「怒られてもいい、怒られるまでやってみろ!」。ときどき、めちゃくちゃなことも言い出すけど、本気で心を突き動かすような心強い声が今も聴こえてきます。もう亡くなってしまって会えないけれど、教えてくれたことは、いつまでも私の心の中に残っています。

いつも前を向いて真っすぐに…。私が描いた夢を信じて、笑顔で照らし続けてくれた。そういう人と出会えたこと、そういう人が自分にいたこと。それが今もとても心強いです。「子どもたちの心の復興を目指して、笑顔をとり戻したい。それを見ている大人たちも、笑顔をとり戻せるはずだから」。いつも子どもが笑顔を取り戻せば、大人も笑顔になると言っていました。その方が目指したものの中で、私も目指すものを見つけることができました。私はみんなを笑顔にしたい! そのみんなは、その方も含めてです。形見のネクタイをいただいてからずっと持ち歩いているのですが、勝負の時は「行ってきます、頑張ってくるので見ててください」と、ネクタイに声をかけています。

その方のことだから、どこかから見てくれているだろうなと…。そう思うだけで不思議と自分ならできる気がしてくるのです。目指していたものや意思を私もつないでいけたらいいなと思うし、持たせてくれた夢を、これからもみんなと描き続けていけるように頑張っていきたいなと思います! それではここで一句。

伝えたい

あの日の笑顔

ありがとう

空まで届けと

願い笑う

【橘花怜】

◆橘花怜(たちばな・かれん)2003年(平15)10月21日生まれ、18歳の宮城県産。人の良いところを見つけるのが得意な東北産のリーダー。愛称は「かれんくん」。メンバーカラーはピンク。

◆いぎなり東北産 メンバー全員が東北出身の女性アイドルグループ。東北を盛り上げるべく東北を拠点に活動。11月23日、東京・中野サンプラザ、12月24日、宮城・仙台サンプラザで「2022年大一番ライブ《サンプラ大一番」東京、宮城公演を行う。歌唱力、パフォーマンス力には定評があり、23年の日本武道館コンサートが目標。