12月3日に一夜限りの「古舘伊知郎トーキングブルース『言葉2022』」(東京・有楽町よみうりホール)を開催する、フリーアナウンサー古舘伊知郎(67)が意気込みを話した。

昨年は全国12カ所で行われたが今年は1夜限り。「昨年はコロナで中止もあったから、今年は20カ所くらいでやりたかったのに、うちの社長から『去年と違う形にしたい』と。意味が分からなかったけど『逃げ場をなくして、お互い見つめ直しましょうよ』と言われて、かっこいいなぁと“折伏(しゃくぶく)”されてしまった。さすが、放送作家上がりはすごい(笑い)」と話した。

原点に返って今年のテーマは「言葉」。「一発勝負で取り返しの付かない、消しゴムで消せないものを作りたい」と話した。早々に動き始めたが、今のところ決定事項はない。「つくづく人生は締め切りだと思った」と笑った。

トーキングブルースは1988年(昭63)、34歳になる時に始まった1人語り。その時のテーマは「言葉を持った時、人間に悲しみが生まれた」だった。34歳になろうとしていた時から34年が経過した。「言葉って何? 人はなぜ言葉を持ち、言葉を持ったが故に、喜びや対極の悲しみを持ちえたかを話したい」。

新型コロナウイルス、旧統一教会ネタなどの時事問題は一切封印、ムダ話をなくして2時間のトークに集中する。「去年までを断ち切って、リセットして原点に戻る。自分の現在地を示す」と話した。

88年の開催場所だった東京・原宿クエストホールは昨年の10月に閉鎖した。「34年前に対する若干の答え合わせ。会場も終わったし、リスタートにふさわしい。マイクを持たずにピンマイクにして、言葉に関してぶっ放す。問題は長くなりすぎること。2時間30分くらいになるとお客さんの生理現象も限界。だけど、僕は2時間をすぎて酸欠になってくるとうれしくなってくる。間を取って2時間15分以内に収められれば。疲れ切って真っ青になった俺を見て!」と話した。

◆古舘伊知郎(ふるたち・いちろう)1954年(昭29)12月7日、東京都生まれ。立大卒業後の77年にテレビ朝日入社。同8月からプロレス中継を担当。84年6月退社、フリーとなり「古舘プロジェクト」設立。85~90年フジテレビ系「夜のヒットスタジオDELUXE、SUPER」司会。89~94年フジテレビ系「F1グランプリ実況中継」。94~96年NHK「紅白歌合戦」司会。94~05年日本テレビ系「おしゃれカンケイ」司会。04~16年「報道ステーション」キャスター。血液型AB。

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