松本幸四郎(50)主演による「鬼平犯科帳」の新作映画と連続シリーズのレギュラー出演者の発表会見がこのほど、京都・松竹撮影所で行われた。

原作の池波正太郎氏の生誕100年にあたる5月から映画版の撮影に入っている。盗賊に「鬼平」と恐れられる火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官の長谷川平蔵を演じる幸四郎は「真正面からぶつかっていく気持ちです」と意気込み、「鬼の平蔵を言われるようになったのは、ことが起こったら、そのときの怒りで先頭を切って行動し、鬼のような強さがあったから。鬼の平蔵を感じていただけるような平蔵を演じるのがテーマです」。

発表された部下となる与力、同心などは豪華な顔ぶれだ。佐嶋忠介(本宮泰風)、酒井祐助(山田純大)、木村忠吾(浅利陽介)、小野十蔵(柄本時生)、沢田小平次(久保田悠来)、密偵のおまさ(中村ゆり)、相模の彦十(火野正平)、平蔵の妻・久栄(仙道敦子)、若き日の鬼平・長谷川銕三郎(市川染五郎)。

「鬼平」は1969年(昭44)以降に連続時代劇がテレビ放送され、幸四郎の祖父の松本白鸚、丹波哲郎、萬屋錦之介、幸四郎の叔父の中村吉右衛門が平蔵を演じた。5代目となる幸四郎は、オファーが来たときは「即決できる性格ではないが、祖父も叔父もやっているので迷いはなかった。」と話した。

幸四郎「鬼平」は池波正太郎氏生誕100年記念として24年1月には2時間スペシャルが配信され、同5月には新作映画の公開と同時に、連ドラシリーズを配信する予定となっている。