俳優の遊屋慎太郎(31)と佐藤里穂(33)のダブル主演映画「火だるま槐多よ」(佐藤寿保監督、23日公開)が、24年1月25日に開幕するロッテルダム映画祭(オランダ)で、幅広い現代映画を紹介するハーバー部門に正式出品されることが決まった。18日、同映画祭が発表した。

「火だるま槐多よ」は、1919年(大8)に22歳で夭逝(ようせい)した大正時代の天才画家、詩人の村山槐多(むらやま・かいた)の作品に魅せられ、取りつかれた現代の若者たちが、槐多の作品を独自の解釈で表現し、再生させ、時代の突破を試みるアバンギャルド・エンターテインメント。

劇中で槌宮朔(つちみや・さく)を演じた遊屋と、法月薊(のりづき・あざみ)を演じた佐藤がコメントを発表した。

遊屋 「火だるま槐多よ」ロッテルダム国際映画祭への正式出品、おめでとうございます。とてもうれしく、誇らしい気持ちでいっぱいです。人種や文化を超越した、作品の爆発に期待しています。国内での上映開始は12月23日。いよいよです。この作品が、世に解き放たれるその時が、楽しみで仕方ありません。きっと、たくさんの人に届いてくれると信じています。

公開初日舞台あいさつには、僕も登壇させいただきます。是非、劇場にお越しください。

佐藤 ロッテルダム映画祭の正式出品が決まったと聞き、海外の方々にも「火だるま槐多よ」を届けられることができてとても幸せです!!世界中の人々の眼にこの作品がどう映るのか、今から楽しみしています。

そして、いよいよ12/23より劇場公開が始まります。佐藤寿保監督を始め、私たち演者やスタッフ、またなにより村山槐多の迸(ほとばし)るエネルギーを是非劇場にて体感して頂きたいです!! 初日には私も舞台あいさつに登壇させて頂きますので、直接皆さまの感想をお聞きできたら大変うれしいです。皆さまと劇場にてお会いできることを楽しみにしております!

佐藤監督は“ピンク四天王”と呼ばれ、「火だるま槐多よ」は、同監督作品として初めて、年齢にかかわらず誰もが鑑賞可能な映倫G区分となった。同監督はロッテルダム映画祭と縁があり、1995年に特集上映「Pink Pictures from Japan」で89年「狂った舞踏会」と92年「視線上のアリア」の2作が上映され、17年にも16年「眼球の夢」がVOICES部門に正式出品されており、今回が3度目の上映となる。

◆「火だるま槐多よ」 槐多の「尿する裸僧」という絵画に魅入られた法月薊が街頭で道行く人々に「村山槐多を知っていますか?」とインタビューしていると、「私がカイタだ」と答える謎の男・槌宮朔に出会う。朔は、特殊な音域を聴き取る力があり、ある日、過去から槐多が語り掛ける声を聴き、度重なる槐多の声に神経を侵食され、自らが槐多だと思いこむようになっていた。

朔が加工する音は、同様に特殊な能力を持つ者にしか聴きとれないもので、予知能力、透視能力、念写能力、念動力を有する若者4人のパフォーマンス集団がそれに感応。彼らは、その能力ゆえに家族や世間から異分子扱いされ、ある研究施設で”普通”に近づくよう実験台にされていたが、施設を脱走して、街頭でパフォーマンスを繰り広げていた。