宝塚歌劇団月組の178センチ長身スター礼華はるが21日、兵庫・宝塚バウホールで、主演公演「雨にじむ渤海(パレ)」の初日を迎えた。

10世紀、中国東北部から朝鮮北部、ロシア沿海部にかけて広大な領土を持ち、隆盛を極めた渤海は、隣国・契丹に攻めこまれ、滅びようとしていた。

その国の最後を見届けた王テ・インソンは、度重なる暗殺の危機に見舞われた。幾度となく人に裏切られ、命を狙われてきた王の目は冷たく、孤独にゆがみ、人々から恐れられていた。

王宮への帰路、何者かに谷底へ突き落とされたインソンは、市井の民セウォンに助けられ、一命を取り留めると、王宮へ戻らず、身分を偽って民と変わらない生活を営み始めた。命を奪われる恐怖から解放され、セウォンの生き方に触れることで、その温かさに心溶かされ、2人は次第に心を通わせてゆく。

一方で、インソンがいなくなった王宮は権力争いが激化。人間の私利私欲が渤海を滅亡へと追い込んでいくさまを見たインソンは、再び王としての人生を歩む決断をする。作・演出は平松結有氏。

礼華は、彩海せら演じるセウォンとの友情により、人を信じられず心を閉ざしていたインソンが心を開いていく様子や、王として、市井の民を守るために決断を下す姿を表現した。

フィナーレでは、黒の衣装で男役を引き連れ力強く踊り、白の装束姿で彩海や乃々れいあと華麗に舞った。

礼華は15年入団の101期生。月組配属。新人公演主演を2度経験し、23年には「月の燈影(ほかげ)」でバウ初主演をつかんだ。今作が2度目のバウ主演作となる。

公演は2月4日まで。