俳優柄本佑(25)と女優安藤サクラ(26)が14日に婚姻届を提出したことを16日、双方の所属事務所を通じて発表した。約3年間の交際を経てのゴールインとなった。ともに芸能一家に育ち、佑は柄本明と角替和枝の長男、サクラは奥田瑛二とエッセイスト安藤和津さんの次女。それぞれの弟と姉も俳優、映画監督で活躍している。サクラは妊娠しておらず、これまで通り仕事を続ける。

 ビッグな芸能ファミリー同士が、結び付いた。

 佑とサクラはこの日、連名で結婚をマスコミ各社に報告した。「4年前『あきた十文字映画祭』で出会い、3年の交際期間を経て、大安の3月14日に婚姻届を提出しました。2人とも俳優活動は今まで通り続けてまいります。今後ともなにとぞよろしくお願いします」。関係者によると、2人で都内区役所に行ったという。特別な記念日ではないが大安を選んで提出を決めた。同居はしておらず、新居を探しているという。

 演技派、個性派で知られる2人の出会いのきっかけになった映画祭では、柄本は自主映画の監督作、サクラは「俺たちに明日はないッス」が招待されて参加し、すぐに意気投合。交際当初から結婚を意識していたという。

 サクラの母安藤さんは「本当にうれしいです。佑くんでよかった。こんなにピッタリ相性のいいカップルは、そうそういないと思います。昭和っぽい、古風な2人なので、きちんとした家庭をつくってくれることでしょう。これでやっと、サクラにバトンを渡せた気がします」とコメントした。電話出演したテレビ番組では、佑がサクラとの交際のあいさつをするにあたり、奥田と安藤さんを高級すし店に招待してくれたエピソードも明かした。

 安藤さんによると、佑の父柄本とサクラの父奥田も共演経験があり、両家は良好な関係を築いている。柄本はコメントしていないが、関係者によると「良かったね」と喜んでいる。奥田の所属事務所も「若い2人を温かく見守ってほしい」と話した。

 両親だけでなく、佑の弟時生も俳優、サクラの姉モモ子は映画監督と、ファミリー全員が芸能活動にかかわっている。しかし、佑と時生は、芸能界に入っても飲食店でアルバイトをしたり、サクラも体当たり演技をいとわない。華やかさだけではない、地に足が着いた2世カップルの誕生といえそうだ。

 ◆柄本佑(えもと・たすく)本名同じ。1986年(昭61)12月16日、東京都生まれ。01年、映画「美しい夏キリシマ」(03年公開)のオーディションに合格、キネマ旬報新人男優賞など受賞。映画は「17歳の風景

 ~少年は何を見たのか」「ラッシュライフ」など。ドラマはTBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」など。182センチ、血液型B。

 ◆安藤(あんどう)サクラ

 本名・柄本さくら。1986年(昭61)2月18日、東京都生まれ。06年、父奥田瑛二監督作「長い散歩」で映画初出演。09年「愛のむきだし」で注目され、柄本佑と共演した翌年「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」などの演技でキネマ旬報の助演女優賞受賞。ほかに映画は「愛と誠」(6月公開)など。7月は舞台「千に砕け散る空の星」に出演。163センチ、血液型A。