こんにちは。凱旋門賞では、夜遅くに日本馬の応援ありがとうございました。結果は非常に残念でしたし、私自身、タイトルホルダー陣営のサポートをさせていただき、素晴らしいレースに参加できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。いつか日本馬の勝利に貢献できるように、日々頑張りたいと強く思いました。ありがとうございます。タイトルホルダーは6日にパリからの直行便で、7日に成田空港へ帰国します。まずは英気を養って、日本競馬を盛り上げて欲しいと思います。

今回の遠征で感じたことを今回のコラムでお話をしたいと思います。私は2013年から毎年のように日本馬の海外遠征のサポートをさせていただき、世界各地の数々の大レースの経験をさせていただきました。その中で、凱旋門賞の主催者が国際馬にこれほどウエルカムな気持ちがまったくないレースは初めてでした。スポーツの世界ではアウェーという言葉がありますが、まさにその言葉通りでした。日本馬以外にもアウェーであるということは、ある意味、国際馬全馬にフェアなのかもしれません。今回の遠征では、フランスで日本人初の調教師として活躍されている小林調教師のサポートもあり、タイトルホルダーが素晴らしい形でレースへ迎えられたのは、チームジャパンとして戦えてありがたかったです。

ただ、今回の経験で日本馬がフランスでの長期滞在や、パリロンシャン競馬場の前哨戦を使うことは、私自身は改めて否定的な考えとなりました。今回のレースの1着アルピニスタ、3着トルカータータッソは、それぞれ自国で調整し、前走は前哨戦といわれるレースを走っていない中での好走でした。それを目の当たりにすると、いろいろな方の意見はありますが、日本馬が凱旋門賞を勝利する時は、歴史的快挙だけでなくさまざまなジンクスを破ることになると感じています。そして近い将来、日本馬が凱旋門賞を勝利すると感じています。その日が今から楽しみです。

最後に今年の凱旋門賞を勝利した牝馬のアルピニスタに敬意を表したいのと、調教師のサー・マーク・プレスコット師は厩舎開業から52年で、初めて凱旋門賞を制覇されました。信念を長く持って達成されたのを、目の前で学ばさせていただきました。彼女はジャパンカップ参戦プランを表明しています。本当に実現して、日本の競馬ファンの皆さまに素晴らしい走りを見せて欲しいと願うばかりです。

(レースホースコーディネーター)

凱旋門賞を制しトロフィーを掲げるモリス騎手(AP)
凱旋門賞を制しトロフィーを掲げるモリス騎手(AP)