こんにちは。先週は、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場でサウジCデーが開催されました。世界最高賞金レースのG1サウジCを含む5競走に20頭もの日本馬が参戦。日本時間では夜中の発走でしたが、皆さまご覧になりましたか? 私は今回のサウジ遠征でも、矢作厩舎をサポートさせていただきました。去年のドバイでも勝利を収めたバスラットレオンとパンサラッサが、サウジアラビアの地で新たな勝利を納めました。特にパンサラッサは、サウジCを彼のスタイルである逃げで、他馬に1度も影を踏ませることなく勝利しました。私自身、これまで矢作厩舎と共に数多くの海外レースのサポートをさせていただきましたが、今までの歴史的有名なレースの勝利とは一味違う感情になるのは、やはり1千万ドルという桁違いの賞金額の高さです。

担当の池田厩務員が、馬を迎えに行く前に勝利の涙で地面にかがんだ時、新たな歴史を日本競馬に刻んだことを強く実感しました。

個人的には、今回の遠征では人のサポートが特に大変でした。サウジCは今回で4回目の開催でしたが、過去3年間はコロナの影響でそれほど人が集まることもなく、細かいルールの中で毎年開催されていました。今年は初めて制限のない開催となり、華やかな雰囲気の中、世界中のホースマンが集まりました。

一方、日本からサウジアラビアへ移動するにはさまざまな国を経由する必要があり、それぞれの飛行機の本数が少ない事で、思うような便の手配が出来ないという状況でした。到着後も、レースに向けたイベントなどでは主催者側の想像を超える来場があり、人へのホスピタリティに関しては数多くの課題を残すことになりました。今回の経験を生かして来年以降の開催ではより円滑に開催が行われると思いますし、名実共に世界最高峰のレースイベントになるのではと期待しています。

今回参加した日本馬の一部はこのままドバイへ転戦となりますが、私は1度日本に帰り、今週末はムーちゃんの通訳をさせていただきます。その後はドバイ組に合流して引き続き遠征のサポートをさせていただく予定です。現地からまた日本馬の近況をお伝えしたいと思います。

ムーちゃんは今週末が今回の短期免許最終週になります。土日共に中山競馬場で騎乗予定です。応援のほどよろしくお願いします。

(レースホースコーディネーター)

パンサラッサでサウジCを制し、記念撮影
パンサラッサでサウジCを制し、記念撮影
レース前にムーちゃんと
レース前にムーちゃんと