すでに阪神は勝っていた。難敵の高橋宏を打ち崩し、中日に快勝…。気分よく、これで終われたらいいけど、そうはいかない。あとはスマホの速報とにらめっこ。東京ドームでの巨人とDeNAの試合がえらいことになっている。ここで巨人が勝つか、それとも負けるか。優勝にかかわる大事な戦いは、延長12回で引き分け。阪神はゲーム差で半歩詰めることになった。

この引き分けが大きな意味を持つ。上に立つチームにとっては、ドローは勝ちに等しいとされるし、現実に巨人に優勝マジック「9」が点灯した。

引き分け数は巨人が「7」になり、阪神は「6」。場合によっては、勝ち数、勝率がピタリと並ぶことも…とされたが、今回の引き分けによって、それはなくなった(ただし阪神が引き分けをひとつ増やせば、復活するが)。それほど引き分けの意味は大きいのだが、さらに残り試合でのCS進出権の争いが巨人と阪神の争いに強く影響してくることになった。

現状で優勝、2位争いは巨人、阪神で。残り1枠、3位は広島とDeNAの争いとなっていて、この2チーム、最後まで必死の戦いを続けるに違いない。それが巨人、阪神とも、この2チームとの試合を多く残している。

シーズンの終盤になれば、チームの成績が戦い方に反映されるもので、「消化試合」的な戦いになることが多くある。それは3位、4位チームも同様なのだが、目指すものが残っている。それが3位に入ってのCS進出というもの。だから広島もDeNAも、来季を見据えての戦いなんてことでなく、あくまで勝ちにくるから、巨人も阪神も余裕はない。

CS制については、これまでさまざまな議論がなされてきた。CSを勝ち抜き、日本シリーズに出ての下克上。それでは長いシーズンを勝ち切ったリーグチャンピオンはなんだったのか…という声も多くあった。

阪神監督の岡田彰布も、そう思うひとりである。目指すべきは143試合を戦った末の1位。それが2、3位でのCS出場ははっきりと「おまけみたいなもの」と語っていた。その考えは変わっていないが、今年は例年以上にCS進出権が優勝争いを左右する日程になったわけだ。

広島監督の新井はまだまだ諦めていないし、例えば大瀬良、床田をどうぶつけてくるのか。DeNA監督の三浦もCSどころか、まだまだ逆転を描いているとか。特に巨人と阪神との試合を多く残すだけに、エースの東をどう起用してくるのか。さらにジャクソンをどうぶつけてくるのか。それらを含め、巨人か阪神か…のカギは新井と三浦が握っている、ということになる。

もちろん最大のヤマは22日、23日のTG最終決戦(甲子園)だ。2024年シーズンのクライマックス。甲子園がすごいことになる。【内匠宏幸】(敬称略)

巨人対DeNA 引き分けに終わり、なんとも言えない表情の巨人阿部監督(中央)(2024年9月18日)
巨人対DeNA 引き分けに終わり、なんとも言えない表情の巨人阿部監督(中央)(2024年9月18日)