第94回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、オンラインで行われた。高校通算50本塁打の佐々木麟太郎内野手(1年)を擁する花巻東(岩手)は、第5日の第1試合で149キロ右腕・米田天翼(つばさ)投手(2年)の市和歌山と対戦することが決まった。ドラフト候補左腕の大野稼頭央投手(2年)が中心の大島(鹿児島)、昨秋明治神宮大会覇者で優勝候補の大阪桐蔭など、強敵ぞろいのブロックを勝ち抜く。
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佐々木麟の花巻東は好投手がひしめくブロックに入った。初戦は最速149キロ右腕の市和歌山・米田と激突。佐々木洋監督(46)は「非常に球が速い投手がいると聞いていた。びっくりというか、すごい投手と対戦するという印象です」と警戒を強めた。
一方で好都合もある。「プラスに捉えています」と受け止めるのが、第5日登場という日程。佐々木麟は昨年12月に受けた両肩の胸郭出口症候群(肩のしびれや腕が上がらないなどの症状)手術からのリハビリ途上。チームとしても岩手では積雪の影響でグラウンドでの練習がほとんどできず、1日の関西入り後は守備練習に時間を割いている。準備期間は多いほど万全に近づく。
関西入り前に「とにかくコンディションを取り戻せるように努めたい」と話していた佐々木麟は現在、「(患部の肩が)激しく動かないように」(同監督)両手をしばって固定しながら、打撃マシンで緩いボールを打てるまでに回復している。佐々木麟に加え、4番を打つ主将の田代旭捕手(2年)も右肩手術明け。5日の練習試合解禁からは連日対外試合をこなす予定で、佐々木監督は「様子を見て実戦をやらせながら初戦にピークを持ってこられるようにしたい。何とか間に合ってくれると思います」と見据えた。
4年ぶりのセンバツに向けて田代主将は「まずは1回戦を絶対に突破できるように、目の前の戦いに1つ1つ全力を尽くして頑張りたい」。一戦必勝で頂点を目指す。【山田愛斗】
▼花巻東・佐々木監督(米田攻略について)「好投手なので、なかなか点数が取れないと思う。四死球、エラーが絡まなければ大量失点しないのでは。ディフェンスが崩れず、最少失点でいくことが大事」
◆市和歌山 怪物スラッガー、佐々木麟を擁する花巻東を迎え撃つ。149キロ右腕のエース、米田天翼(つばさ)投手(2年)は「(相手は)破壊力のある打者がそろっている。そういう打者を抑える練習を冬にしてきたので、イメージはできています」ときっぱり。前エースのDeNA小園から「頑張れ」と言葉をもらい、励みにしてきた。冬に蓄えた力で“大会の顔”に立ち向かう。
◆大島 プロ注目の最速146キロ左腕、大野稼頭央投手(2年)が、関東王者の明秀学園日立の強力打線を封じる。武田涼雅主将(2年)が「頼りがいのあるピッチャーで、自分たちも信頼している」という大黒柱。カーブ、チェンジアップ、スライダーもキレ味抜群で、エースの出来が初戦突破のカギを握る。
◆優勝候補の大阪桐蔭は試練の「大トリ登場」になる。1回戦最後の第6日に鳴門と対戦。23日の初戦から勝ち進めば、28日準決勝まで1週間以内に4試合を戦う。「1週間500球」の球数制限があり、大会屈指の左腕、前田悠伍投手(1年)を擁する中でも投手起用がカギを握る。
甲子園春夏連覇の18年以来、通算9度目の頂点を狙う。西谷浩一監督(52)は「相手(鳴門)は伝統的に打撃が強く、いい投手がいると聞いている。しっかり準備して、初戦で敗れた昨春の悔しさを晴らし、日本一になりたい」と言い切った。2年生右腕の別所孝亮、川原嗣貴(しき)ら、投手陣は分厚く、過密日程に挑む。
昨春は智弁学園(奈良)に敗れ、初めて初戦敗退。夏も早々に姿を消した。屈辱を乗り越え、昨秋は明治神宮大会で初優勝した。星子天真(てんま)主将(2年)も「今年は(昨春の)借りを返し、粘り強く戦って勝ち抜いていきたい。日本一にこだわってやりたい」とV奪回に意気盛んだ。

