守護神も力強く、再スタートを切った。呉昇桓投手(32)が最終9回を締め、リーグ単独トップの7セーブ目を挙げた。先頭の梶谷に右前安打を許したが、3者連続三振斬り。19日には救援失敗した右腕は、しっかりと立ち直った。
行ったり、来たりする勝利の女神を呉昇桓が、その豪腕で引き寄せた。2点を勝ち越した直後の9回、守護神が登場した。肌寒いハマの夜風もなんのその。半袖スタイルから繰り出される剛球で強力打線をねじ伏せた。先頭にヒットこそ許したものの、筒香、ロペス、バルディリスをすべてストレートで3者連続三振。リーグ単独トップの7セーブ目で波乱の展開に力強くケリをつけた。
「2日続けて打たれるのが一番よくない。きょうは自分の投球というか、真っすぐがよかったと思う」
まだ悪夢の記憶が新しい。19日の巨人戦、1点リードの9回に登板したが、わずか2球で同点とされた。その後、チームは延長11回に力尽き、敗戦の責任を背負った。それでも、その傷を次のマウンドへと持ち込まないのがストッパーとしての鉄則だ。
前日、日本でも大人気の韓流アイドルグループ「少女時代」のユリとの熱愛が発覚した。あまり私生活を明らかにしない「石仏」には珍しい、プライベートな話題だったが、男らしく交際を認めた。
「報道されている通り、ユリさんといいお付き合いをしていることは事実です。温かく見守っていただければ、幸いです」
昨年5月には韓国女優キム・ギュリとの交際情報が流れたが、その際は「事実ではありません」と断固否定した。阪神若手投手陣の兄貴分らしく、野球でもプライベートでも、きっちりとケジメをつける。
ただ、ひとたびマウンドに上がれば、良いことも、悪いことも遮断するのが流儀だ。この日の試合後、報道陣からは、おめでたいニュースの後のセーブについて問われたが、きっぱりと言った。
「(プライベートを)野球と、投げることとつなげてはいけない。良くないことがあったとしても球場には持ち込まない」
2日前に甲子園で起こった悪夢も、心ときめく恋愛も、この日のマウンドにはなかった。そこにあったのは、巨人戦の時よりも数段ギアの上がった「石直球」だった。【鈴木忠平】
▼呉昇桓が来日通算46セーブを挙げ、阪神外国人最多のウィリアムス47(セ・リーグ外国人8位)にあと1と迫った。なおセ・リーグ外国人セーブ最多は、クルーン(横浜-巨人)の177。



