ソフトバンク李大浩内野手(32)が「逆転の鷹」の原動力になった。1点を追う9回2死、センターバックスクリーンに値千金の同点5号を放った。延長10回には押し出し四球や内川の2点適時打で試合を決めた。14勝のうち、逆転勝利が10度。12球団トップの勝負強さで2連勝を飾った。
敗戦濃厚だったチームを救ったのは、ドカベン香川のような大きな体がトレードマークの李大浩だった。1点を追う9回2死。オリックス平野佳の外角低め151キロ直球を捉えてバックスクリーンへ。今季2度目の猛打賞となる値千金の5号ソロで試合を振り出しに戻すと、右手でガッツポーズし、気持ちよさそうにダイヤモンドを回った。
「ボールの勢いに負けず振り抜けた。大事なところでいい一打になったと思う」。得意の京セラドーム大阪での1発に「調子が良くない時も、ここに来ると打てる。何かあるんでしょうか。球場が自分に合っている」と、笑みを浮かべた。
この日からの3連戦は「OSAKA CLASSIC 2015」と題し、かつて大阪を本拠地とした2チームの対戦が再現された。今年で3年目となる企画で、ソフトバンクは83年の南海時代のホーム用ユニホームを着用。李大浩は試合前練習を終えると、白地に明るい緑色のラインが入ったユニホームに誰よりも先に袖を通していた。
「南海のことは知らないけど、緑色はかわいいね」。ロッカー室では携帯電話のカメラで記念撮影。ほかの選手がジャージー姿で食事をとる中、ただ1人ユニホーム姿で食堂に向かった。試合前から戦闘意欲満々だった。打席では、83年に40本塁打を放ち、本塁打王を獲得した当時の主砲、門田博光のような勝負強さを土壇場で見せつけた。
李大浩の1発で流れをつかんだソフトバンクは延長10回、中村晃が押し出しを選んで勝ち越すと、内川も2点打。今季6度目の延長戦を制した。工藤監督は「何か予感があった。さすがです」と、助っ人をねぎらった。
この日の勝利で2位タイに浮上したホークスは今季14勝のうち、両リーグ最多の10度が逆転勝ち。懐かしの“大阪対決”でも「逆転の鷹」を印象づけた。【福岡吉央】
◆83年の南海 門田が40本で本塁打王を獲得。ドカベン香川は105試合に出場し、打率3割1分3厘、15本塁打と自己最高を残した。投手陣は和宏、孝徳のダブル山内。河埜、定岡らの内野陣。外野は新井、山本和ら個性的なメンバーがいた。穴吹義雄監督の就任1年目で52勝69敗9分け、首位と31・5ゲーム差の5位。



