力尽きるまで、ファイターズの元気印でいる。日本ハム杉谷拳士内野手(28)が11日、今季取得した国内FA権を行使せず、残留することを表明した。札幌市内で球団と交渉し、1年契約で400万円増の年俸3000万円で合意(金額は推定)。同市内の球団事務所で会見に臨んだ杉谷は「生涯ファイターズでいられるように、存分に個性を出してやっていきたいと思います」と元気よく宣言した。

交渉の席では、吉村GMから、うれしい言葉をかけられた。「『体力が続く限り、ファイターズのユニホームを着て、自分の好きなように、個性を前面に出してやってくれ』と言っていただいた。もちろんそのつもりです、と言わせていただきました」。同GMは「得難いキャラクター」と唯一無二の存在を評価。今後もグラウンド内外で、規格外のユーティリティープレーヤーとして活躍することを期待した。

背番号2は、来季も継続する。就任が決まった小笠原ヘッドコーチ兼打撃コーチの現役時代の代名詞的番号で、球団OBのカブス・ダルビッシュからは「俺なら問答無用で返すけどな」と直接、メッセージが届いた。さらに「『11』空いているんだから『11』って言えやGMに」とムチャぶりもされたが、「ちゃんと2番で頑張らせてもらいたいです」と返信。覚悟を示した。

吉村GMからも交渉の席で「背番号どうする? 」と聞かれて虚をつかれたが、直後に「2番でやるぞ、来年も」と言われた。ひと安心した杉谷は秋季キャンプも志願参加する予定で、オフは昨年に続いてオーストラリアで自主トレ予定。「2に見合うように、はいつくばってでも認めてもらえるようにしたい」と誓った。【木下大輔】