ロッテ佐々木朗希投手(21)が今季最多の奪三振ショーを見せた。5回、先頭のオリックス野口に対して全球フォーク攻め。5球目の外角147キロで空を切らせ、今季8度目の2ケタ奪三振をマーク。6回までに先発全員から14Kを積み上げた。

「三振だけじゃなく内容も伴っていたので、よかったかなと思います」。無四球で7回104球と球数もかさまなかった。先制点こそ与えたが、2回に味方が逆転して以降は二塁を踏ませなかった。

初回はフォークがワンバウンドせず、高めに浮いて痛打された。「5点取ってもらって、その後は自分のペースで攻めることができた。ほんと助かりました」と2、3回からは変化球を低く沈めた。直球が走り、より緩急が効いた。

フォーク主体から今季スライダーが増えたことで、打者の目線が散った。ストライク先行だったことで三振が増えた。シーズン8度の2ケタKは、昨年の7試合を超えて自己最多。球団では94年に11度、95年に12度を記録した伊良部秀輝以来、2人目となった。

現役時代、バットを持つ手がしびれるような剛速球を投げていたことから「伊良部クラゲ」の異名を取った。朗希クラゲも負けていない。4回と5回に自己最速タイの165キロを計測。吉井監督は「伊良部も真っすぐが速くて制球がよくて、変化球が上手な投手だった。体ががっちりしてマウンドでも強そうだった。朗希もああいう投手になってほしい」と、さらなる成長を期待した。7勝で前半戦の登板を終了。まずは球宴が待つが、今季中の2ケタK球団記録更新も十分にあり得る。【鎌田良美】

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